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関空―伊丹 訪日客運ぶ 阪急、梅田とアクセス 新線検討 国内各地訪れやすく

2017/9/2 2:00
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 阪急阪神ホールディングスの中核子会社、阪急電鉄は大阪国際(伊丹)空港に乗り入れる新線を検討する。大阪中心部からのアクセスを改善し、利便性を高める。阪急は2031年開業予定のなにわ筋線を経由して、関西国際空港へ直接乗り入れる意向も明らかにした。関空から来日する外国人観光客を伊丹を通じて国内各地へと運ぶルートをつくる構想だ。

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 伊丹空港連絡線は宝塚線曽根駅(大阪府豊中市)と伊丹空港を結ぶ約3キロメートルの地下を走る構想で、実現すれば大阪・梅田と伊丹が1本で結ばれる。現在、伊丹に乗り入れる鉄道は大阪モノレールのみで、梅田からは阪急蛍池駅で乗り換えが必要だった。直通バスの利用者も多く、直行する新線に一定の需要があると判断した。

 事業費は1千億円規模になるとの見方もあり、今後事業化の是非について議論する。大阪府は「伊丹空港へのアクセスとして重要な路線になる可能性がある。府が関与すべきかどうかを今後判断する」(都市交通課)としている。

旅客数2割増

 新線検討の背景にあるのが伊丹空港の利用増だ。関空に比べると伸びは目立たないが、16年度の旅客数は1510万人と5年間で2割弱増えた。関空は国際線中心のため、関空で入国したインバウンド(訪日外国人)が地方観光を目的に伊丹で国内線に乗り換えているのが一因だ。

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 日本航空は4~6月の伊丹発着国内線で外国人客が前年同期と比べて1~2割も増えたという。阪急にとって観光客の利用も見込める京都線などに比べて、宝塚線は沿線住民の利用が大半を占めるとみられ、国内外の空港利用客を取り込む利点は大きい。

 阪急は大阪中心部を南北に貫く31年春開業予定の新線「なにわ筋線」に合わせ、関空への直接乗り入れも計画している。難波から関空は南海電気鉄道の路線での運行が有力だ。なにわ筋線向けにレール幅を狭めた新型車両を日立製作所と開発する。

 開通を検討しているJR北梅田駅(仮称)―阪急十三駅や、十三駅―JR新大阪駅を結ぶ新線が実現すれば、新大阪―関空間が1時間程度で直通する。さらにこれに伊丹空港連絡線が加われば、十三駅で乗り換えて伊丹へ向かうこともでき、関空―伊丹のルートが完成する。

一体運営にらむ

 神戸空港の来年4月の民営化に合わせて、関西エアポート(大阪府泉佐野市)は関空、伊丹、神戸の3空港の一体運営に乗り出す予定。

 伊丹でも利用増を見込み、20年まで大規模改装を進めている。中央ビルに入居するレストランや物販店を入れ替えるほか、待ち時間を3割短くした新しい保安検査装置を導入する。一体運営が進めば、空港間の交通需要がさらに膨らむ可能性がある。

 空港へのアクセスは国内都市共通の課題だ。東洋大学国際地域学部の矢ケ崎紀子准教授は「日本の空港、特に地方空港はアクセスが良くない。海外では地方であっても地下に鉄道が通っていたりする。伊丹も地下鉄などがなく利用者には物足りない」と指摘する。

 東京も同じ悩みを抱えており、羽田空港をめぐってはJR東日本が計画する羽田空港アクセス線や、東京急行電鉄蒲田駅と京急蒲田駅を結んで羽田空港に乗り入れる新空港線(蒲蒲線)など複数の構想が取り沙汰されている。

 阪急の計画が実現すれば、大阪の都市力の向上にもつながりそうだ。

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