Jアラート より迅速に 防災相、運用改善に意欲
小此木八郎防災相は29日、日本経済新聞などのインタビューに応じた。北朝鮮による度重なる弾道ミサイルの発射を受け、全国瞬時警報システム(Jアラート)を迅速にするための運用改善に取り組む考えを示した。災害時の激甚災害の指定にかかる時間短縮を目指す考えも示した。

――北朝鮮が弾道ミサイルを発射しました。
「度重なるミサイル発射や核開発などの暴挙はあってはならないことだ。改めて抗議したい」
――Jアラートや行政機関の緊急情報ネットワークシステム「エムネット」など不具合が指摘されています。運用の変更を検討しますか。
「多くの国民が不安を持っている。Jアラート、エムネットもさらに速く国民に伝えられる形に整備されるようしたい」
「検討するというより、即刻やらなくてはいけない課題だ。北朝鮮の挑発は次元を超えており、(ミサイルが飛来するまでの時間は)分とか秒単位の話だ。事前通告があるような国だと思っている方が間違いという気持ちで対応に当たっている」
――改善に向けた具体策をどう考えていますか。
「発信して国民にお知らせすることは大切だが、日ごろから防災意識を高めていくことが何よりも大事だ。9月1日に防災訓練をするが、日ごろからの訓練、過去の地震あるいは災害の在り方についての反省を頭に入れ、国、都道府県、市区町村、生活者の連携強化の必要性を強く感じている」
――九州北部の豪雨などでは甚大な被害が発生しました。激甚災害指定の運用改善は検討しますか。
「激甚災害にはどのくらいの被害が実際に出ているかしっかりと把握しなければいけない。これまで運用面の改善を進めてきたが、被災地域の不安を解消するために、迅速化に向けたさらなる運用の改善策を検討していく」