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エコーと家電のつなぎ方 米アマゾンが自宅で出張指南

スクラムベンチャーズ マーケティングVP 三浦茜

家電の遠隔制御などで快適な暮らしをつくる「スマートホーム」。最近よく聞くキーワードだが、既存の家に自分で機能を追加していくのはなかなかハードルが高い。そんななか、米アマゾン・ドット・コムで「スマートホームコンサルティングサービス」というメニューを発見した。アマゾンのスタッフが無料で自宅に来てくれるようだ。早速オーダーした。

アマゾンはスマートホームのコンサルティングを始めた(サイト画面)

コンサルティングの予定は夜7時。当日朝に電話がかかってきた。アポ時間の確認、今日のコンサルティングに期待していることなどを軽くヒアリングされる。既に持っている音声アシスタントデバイス「アマゾンエコー」を使って家の中のライトをコントロールしたい旨を伝えた。

約束の時間通りにアマゾンロゴのTシャツを着たエキスパートがやってきた。話はまずライトから。電気のスイッチなどを確認し、ハブとなるデバイスを設置することによりリビング、キッチン、廊下すべてのコントロールが可能になると教えてもらった。その場で実演してくれるわけではなかったが、アマゾンの商品リンクをのちほど送付してくれる。取り付けを頼む場合は、別料金で対応してくれるそうだ。

ほかにスマート化できる部分がないか聞いてみた。筆者の自宅は一軒家ではなく、マンションの1LDKのため自分で改造できる範囲も限られている。テレビのオンオフやチャンネル変更もハブとなるデバイスを購入すればアマゾンエコーでできるとわかった。

コンサルティングサービス全般ではライトまわりの相談が多いという。エキスパート側から助言するのは、スマートロック、セキュリティーカメラ、Wi-Fiについてが主で、訪問先は一軒家が多い。スマートロックとセキュリティーカメラの組み合わせで、不在時に荷物を届けてもらえるようにするといったアドバイスもしてくれる。アマゾンエコーがない家の場合は、持参して実演もするそうだ。

30分ほどの時間だったが、電源やライト、家具の位置を確認しながら、具体的な商品を提案してくれるのはありがたく新鮮だった。その場で購入しないものの、これもアマゾンの新たな販促である。最近のアマゾンを巡っては実店舗がたびたび話題になるが、実はこうして訪問サービスまで行っていることに驚いた。

みうら・あかね 上智大学卒。サンフランシスコ在住。米国でアーリーステージのスタートアップ投資を行うスクラム・ベンチャーズ マーケティングVP。

このサービスは、米国で提供されているアマゾンホームサービスの一つとして提供されている。アマゾンホームサービスはその名の通り「家にまつわるサービス」を取り扱っており、家の掃除、家具の組み立て、電化製品の配線や修理、自動車用品の取り付けをオーダーできる。歌やピアノのレッスン、英語のレッスンなども頼める。家庭内で必要になるプロフェッショナル作業のマーケットプレイスだ。

スマートホームコンサルティングはアマゾンのスタッフによるものだった。これに対し、そのほかのホームサービスで来てくれるのは、依頼者のエリアの地元のプロフェッショナルたちだ。

アマゾンはその仲介役として、プロフェッショナルのバックグラウンドや、作業に必要な認定資格を持っているかなどのチェックも事前に行う。またアマゾンはサービスの満足度についても保証しており、満足いかない場合はやり直しや返金を求めることができる。

消費者にとっては、使い慣れたアマゾンでサービスもオーダーできるのは便利なことだ。いずれはこのアマゾンホームサービスにより、アマゾンエコーで「家を掃除して」と伝えると掃除のプロが来てくれるようなことも可能になるだろう。

現在アップル、グーグルなども音声アシスタントの開発を進めている。自社サービスと連携可能な点がアマゾンの最大の強みであると感じた。

[日経MJ2017年8月25日付]

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