トップ > 特集 > 関西発 > ビジネス > 記事

関西発

フォローする

11月6日の電子版のリニューアルに伴い、特集「関西発」は「地域」セクションに移りました。「関西発」のコンテンツは「地域」セクションの「関西」でご覧頂けます。

公立高受験塾 関西に続々 定期テスト対策強み
横浜「臨海セミナー」広島「田中学習会」…

2017/8/24 2:00
保存
共有
印刷
その他

学習塾大手が相次ぎ関西圏に進出している。「臨海セミナー」を運営する臨海(横浜市)は大阪府豊中市に第1校を開設。「田中学習会」のビーシー・イングス(広島市)も今春参入、5教室まで増やした。いずれも公立高校受験を前面に打ち出し、小中学生を集める。少子化で大きな成長が見込める市場ではないが、大阪では学区制廃止などを追い風に需要拡大への期待が高まっている。

4月に開校した駿台・浜学園千里中央本部校(大阪府豊中市)

4月に開校した駿台・浜学園千里中央本部校(大阪府豊中市)

大阪の小中学生向けの学習塾では、ウィルウェイ(大阪市)が運営する「馬渕教室」と、類設計室(同)が運営する「類塾」などが地場企業として強い。他地域からの参入組はこの牙城の切り崩しを目指す。

神奈川県地盤の臨海は7月に北大阪急行緑地公園駅近くに「臨海セミナー緑地公園校」を開校した。将来は北摂エリアを中心に教室を増やすことを計画。「地域ナンバー1の塾を目指したい」(同社)。臨海は神奈川県立高校の受験などに強く、関東圏では約340教室を展開する。2017年3月期の売上高は170億円。

広島地盤のビーシー・イングスは3月に大阪府豊中市などで3教室を開設。7月に新たに池田市などで2カ所を追加し、計5教室とした。京都府や兵庫県などへの進出も視野に入れる。教室数は現時点で76カ所、16年11月期の売上高は37億円。

両社とも強みに挙げるのは内申点を重視する公立高ならでは定期テスト対策の充実だ。

ビーシー・イングスは各中学の定期テスト約2週間前から無料補習を行うほか、定期テスト当日も朝に授業する「朝ガク」などに特徴がある。「手厚いフォロー体制が評価を集めている」と川隅学社長は参入に自信を見せる。臨海も3週間前からの定期テスト対策実施をうたう。

関西の名門中学受験塾と組んだ進出もある。すでに関西に中学部を持つ大手予備校「駿台予備学校」の駿河台学園(東京・千代田)は灘中学受験に強いことで知られる浜学園(兵庫県西宮市)と昨年12月、共同で豊中市に新会社を設立。関西で新ブランドの小中学生向けの塾「駿台・浜学園」の展開を始めた。

2月以降に2教室を開設。5~10教室まで増やす考えだ。大手予備校の駿台だが、小中学生向けはなじみが薄い。浜学園のブランドを組み合わせることで「小学生のうちから取り込みやすくなる」(駿河台学園西日本教務部の三沢正之部長)という。

■大阪、強まる公立優位 学区廃止、進学校化さらに
 公立高校入試に自信のある学習塾が関西に参入する背景には、特に人口の多い大阪府でトップ校を目指す生徒が増え、ニーズが高まるとの読みがある。
 府は2011年度から府内10校を難関国公立大学を目指す進学指導特色校に指定。北野高校や大手前高校といったトップ校に予算を重点的に配分するなど一層の進学校化を進めている。
 学区制の廃止・再編も追い風だ。大阪府は14年、府立高校受験の学区制を廃止。居住地を問わず、受験する高校を生徒が自由に選べるようになった。兵庫県は15年に16学区から5学区に再編した。
 現時点でトップ校の倍率上昇は起きていないが、「今後情報が広まり応募が集中する可能性もある」と学習塾業界に詳しい森上教育研究所の森上展安所長は話す。
 ただ「同じ公立高でも地域により傾向と対策はかなり異なる」(塾経営者向け雑誌を発行する「私塾界」の山田未知之社長)との指摘もある。
 「類塾」を運営する類設計室(大阪市)の岡田淳三郎社長は「過去に他県から進出した例もあり、特に気にはしていない」としつつ「子供を自発的に学習させるための独自のノウハウがあり、他塾に負けるとは思わない」と話す。
 大阪府を中心に「第一ゼミナール」を運営するウィザスの担当者は「他塾がどうあれ、これまでやってきたことをやるだけ」と淡々と語る。関西に根付くには、地元塾と渡り合えるだけの地元情報への精通が不可欠だ。

関西発をMyニュースでまとめ読み
フォローする

日経電子版が最長2月末まで無料!
初割は1/24締切!無料期間中の解約OK!

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ

電子版トップ特集トップ