2018年7月19日(木)

存在意義問われる民進代表選

2017/8/22 2:30
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 民進党の代表選が21日に告示され、前原誠司元外相と枝野幸男前幹事長が立候補した。民主党政権の失敗による下野からすでに4年8カ月。野党第1党として何を目指すのかすら示せない状況は今度こそ変わるのか。党の存在意義が問われる新代表選びとなる。

 新代表は国会議員と党員・サポーター、地方議員らの投票で9月1日に決まる。前原、枝野両候補は告示後に党本部で記者会見し、ともに党の現状への危機感と立て直しへの決意を口にした。

 代表選ではまず、なぜ党がここまで追い込まれたのかを議論すべきだ。安倍内閣は「1強体制」に伴う様々な問題が露呈し、長期政権の弊害への批判が増大している。それなのに民進党の支持率は1桁に低迷したままだ。自民党が惨敗した7月の東京都議選で躍進したのは旗揚げしたばかりの「都民ファーストの会」だった。

 旧民主党は2012年末に下野した後も政権時代の失敗の総括を後回しにし、組織内の結束や選挙での野党共闘を優先してきた。それでは党代表の顔を何度も替え、党名を変更しても、有権者は政権を再び委ねる気にはならない。

 安倍政権が進めるアベノミクスや安全保障政策、憲法論議の問題点をあぶり出すのは野党として確かに大切な仕事だ。しかし民進党が描く日本の将来像や成長戦略、社会保障などの基本政策はいまだにはっきりしない。

 両候補は21日の記者会見で、個人消費を増やすための景気対策や年金、介護、子育て支援策の充実に意欲を示した。一方で消費増税について前原氏が「恒久財源を持ちたい」と前向きだったのに対し、枝野氏は「現状で上げられる状況ではない」として国債発行に言及した。重点政策と財源をセットにした議論がもっと必要だ。

 現衆院議員の任期切れまであと1年4カ月。残された時間はそう長くない。今回の代表選も内向きの論争に終始するようなら、政権の受け皿の役割は他の勢力が担うしかない。

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