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4%成長は追い風参考記録だ

2017/8/16 2:30
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 内閣府が発表した4~6月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質ベースで前期比年率4.0%増えた。1.0%未満とされる日本経済の潜在成長率を大きく上回った。

 6四半期連続のプラス成長だが、高い成長率は好条件が重なったうえでの「追い風参考記録」といえる。政府は気を緩めず、経済の基礎体力を高める構造改革を果断に実行しなくてはならない。

 成長率を大きく押し上げたのは、個人消費と設備投資という民間需要の2本柱だ。この2つだけで4%成長の大半を説明できる。

 「景気は、緩やかな回復基調が続いている」という政府の判断はひとまず妥当だ。

 個人消費で伸びたのは、自動車やエアコンなどの耐久財消費、飲食サービスなどだ。4~6月期は比較的天候に恵まれて外食が堅調だったほか、底堅い株価を材料に消費者心理が上向いた。

 設備投資のけん引役は、省力化投資だ。2016年度補正予算の執行が本格化し、公共投資が成長に寄与した面も見逃せない。

 ただ、7月は九州北部を襲った集中豪雨が大規模な被害をもたらし、街角景気はやや悪化した。4~6月期の雇用者報酬はプラスを保ったが、それを上回る伸びを示した個人消費は実力以上の「背伸び消費」だった可能性がある。

 回復基調を強める世界経済を下支えに7~9月期の日本経済が大崩れする公算は小さいが、4~6月期より成長率は低くなるとみておくべきだろう。

 12年12月に始まった今の景気回復が17年9月まで続けば、戦後2番目の長さになる。大事なのは目先のGDPの数値に一喜一憂せず、中長期の成長基盤をしっかり固めることだ。

 経済協力開発機構(OECD)は17年の日本の潜在成長率を約0.7%とみる。ここ数年で上昇したものの、米欧との差は大きい。賃金や物価も伸び悩んでいる。政府は労働市場や規制緩和などの構造改革の手を緩めてはならない。

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