2019年5月20日(月)

春秋

2017/8/12 2:30
保存
共有
印刷
その他

Ochaya。日本人が目にすればつい「お茶屋」と変換して読みたくなる看板を、タイの首都バンコクのあちこちで見かける。街なかを走る鉄道の駅やショッピング・モールといった人通りの激しい場所で、タピオカパールを入れた冷たいミルクティーを売っている。

▼このチェーン店ビジネスを立ち上げたのは、台湾出身のスタンレー・ユー(游啓仁)氏。台湾のIT関連会社からタイに派遣され、土地勘と人脈を養ううち、お茶を生かしたビジネスに可能性を見いだして起業した。「お茶は飲み口がさわやかで健康的なイメージもある。タイの消費者に広く受け入れられる」とにらんだ。

▼もくろみは当たり、創業から10年で店の数は250を超えた。結果、台湾からタイへのお茶の輸出拡大に貢献しているそうである。新たな需要を創り出す起業家のセンスと突破力は、農業の振興にも役立つということだろう。いまは日本の食材をいかしたビジネスも考えている、とユー氏。何が生まれるのか楽しみである。

▼農産品の輸出拡大は日本にとっても課題であろう。海外からの攻勢に身構えるばかりの内向きの農業から、世界市場に打って出る「攻めの農業」への転換が、求められている。ユー氏によれば、日本の農産品は安全だとの信頼感はアジアで結構ひろがっている、とのこと。カギを握るのは需要を創り出し掘り起こす戦略か。

保存
共有
印刷
その他

関連キーワード

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報