2018年1月22日(月)

スマホで「オールナイトニッポン」 動画も配信

コラム(ビジネス)
2017/8/5 6:30
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 ニッポン放送は7月31日、ウェブラジオ「オールナイトニッポンi」を始めた。スマートフォン(スマホ)などに音声を配信するとともに、動画コンテンツも組み合わせて魅力を高める。ラジオのリスナーは男性が多いが、新たなウェブラジオでは女性もターゲットに据えてスマホ世代らに広く愛されるメディアを目指す。看板番組を冠した名にその思いがこもる。

「おしゃべや」には女性に人気の俳優が参加する

「おしゃべや」には女性に人気の俳優が参加する

 「動画などを含めて、面白いことを振り切って挑戦していきたい」。そう話すのはニッポン放送デジタルソリューション部の長浜純主任だ。

 ウェブラジオは一般的にインターネットを通じてストリーミング形式などで配信していく仕組みだ。ニッポン放送では音声だけでなく動画などとあわせて展開していく。

 まずスタートしたのは「おしゃべや」という番組だ。漫画やアニメ、ゲームなどを題材にした「2.5次元」の舞台などで活躍する俳優8人がパーソナリティーを務める。ターゲットは女性だ。

 長浜氏は「ウェブラジオはスマホの視聴が多く、さらに女性と相性がいい」とみる。自分の好きな時間に見たいものを見てシェアをする生活習慣は「いわば自分で番組表をつくるような感覚で、特に若い女性が得意」。実際、ラジオ各社が協力するウェブラジオサービス「ラジコ」では、スマホ経由の女性リスナーを獲得。一部の女性リスナーを地上波にも引っ張ってきているという。

 「おしゃべや」は音声ラジオだけでなく動画コンテンツなども充実させる。動画コンテンツの視聴は月額500円だ。事前登録の段階では、女性を中心に想定を超える申し込みが集まっている。

 ニッポン放送では今後、女性アイドルなど様々なパーソナリティーを起用しながら、オールナイトニッポンの50周年の記念日がある10月に向け、コンテンツを充実していく方針だ。コンテンツごとの課金を念頭に置く。

 オールナイトニッポンiは、2016年の秋に始めたネットメディア「オールナイトニッポン・ドット・コム」を進化させた取り組みだ。ドット・コムは「新しいラジオのかたち」として、「ラジオの見える化」をテーマに掲げた。収録中のスタジオの画像を載せ、ラジオ番組をニュース記事にするなど、音声の枠を越えることを模索した。

 長浜氏はオールナイトニッポンiをさらに一歩進めたメディアとして育てる考えだ。「ただのウェブラジオや動画という枠にとどめず、イベントと連動したり新しい商品の開発と連動したりさせる」。例えば番組で話題に出た内容や視聴者の声を生かして商品開発につなげたり、「番組発」のイベントをしてみたりという具合だ。

 ネット上ではここに来て、企業から個人まで多様な動画コンテンツが配信されるようになり、動画などを配信するメディアの競争も激しくなっている。しかし「『リスナーとの距離が近い』と言われてきたのがラジオの魅力。中でもそれが絶妙な『オールナイトニッポン』という味付けは武器になる」と長浜氏は意気込む。

 オールナイトニッポンi独自の番組・コンテンツ配信だけでなく、さらに有料の動画や写真、ニュース記事などと連動させるなど、メディアとして充実させる。ネット社会のラジオの新しい立ち位置を探っていく。(小河愛実)

[日経MJ2017年8月2日付]

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