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問題が多いキッズウイーク

夏休みなど学校の長期休業の一部を別の時期に移し、親にも一緒に休暇を取るよう促す「キッズウイーク」の導入に向け、政府は官民による推進会議を設けて議論を始めた。まとまった休みを新たにつくることで、消費や観光需要を喚起する狙いがある。

働く人の休暇や家族がともに過ごす機会を、もっと増やすことには賛成だ。だが、子どもの休みに合わせて親も休暇を取得できるとは限らない。政府が音頭を取って休みを増やそうとするよりも、個人が主体的に休みを取れるようにする環境整備が大事だ。

キッズウイークは政府が来年度からの実施をめざしている。たとえば夏休みの最後の5日間を削って秋に移し、前後の土日と合わせ9連休にするなどの方法がある。具体的にどうするかは地域ごとに自治体や学校などが検討する。

日本は年次有給休暇の取得率が50%を割り込んでおり、政府は2020年までに70%に引き上げる目標を掲げる。キッズウイークはその手立てのひとつになる。

しかし、導入に向けた課題は多い。まず、教育への影響が懸念される。夏休みなどの一部をずらすことになれば、学校は授業や部活動のスケジュールの組み替えを迫られる。8月下旬から授業を再開する場合、暑さで勉強の能率が上がらない心配もあるだろう。

人手不足が深刻になっているだけに、その地域の親が一斉に休暇を取れるのかという問題もある。子どものいない人にとっては、同僚が休む分、仕事のしわ寄せが来るのではないかという不公平感も出てこよう。

こうした教育現場や企業、働く人たちの負担を考えると、政府主導で特定の時期にまとまった休みを新設するのは、無理が多いといえる。

重要なのは働き手が仕事の効率を上げ、生産性を高めて休みをもっと増やせるようにすることだ。個人が休暇を取りたいときにできるだけ取れる環境づくりを、企業自身が進めるべきだ。

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