2019年4月19日(金)

保険会社が散歩支援アプリ 健康づくりを推進
野呂 エイシロウ(放送作家・戦略PRコンサルタント)

2017/7/20 6:32
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「健康は歩くことから」と言われる。1日1万歩という声も聞くが、筆者も忙しい日になるとタクシー移動になり3千歩がせいぜい。なかなか歩けない人が多いだろう。

歩数など記録のほかカフェなどの投稿を共有

歩数など記録のほかカフェなどの投稿を共有

そんな事情を踏まえてか、歩くことを楽しくしようと、損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険(東京・新宿)が今年、スマートフォン(スマホ)用のアプリ「リンククロス アルク」を発表した。地図などで知られるナビタイムジャパン(東京・港)の技術協力で完成したアプリだ。ダイエット中の筆者もダウンロードして使ってみた。

全国500件(2017年4月現在)の散歩コースなどが掲載されている。利用者はそうしたコースを歩きながら、歩数や消費カロリー、歩行軌跡などを記録できる。

それだけではない。「あるメモ(あるくメモリー)」機能と銘打って、自分が歩いていて立ち寄ったカフェなどのメモを書いたり写真を投稿したりできるのだ。これらの情報は利用者同士で共有でき、アプリの情報が日々充実するのだ。

実際、ユーザーからは「歩く時間が増えた、歩数を意識するようになった」といった声のほか、「観光スポットや名所などもアプリ上で共有できて面白い」と好評と、事業企画部の池田百美氏は説明する。

ある意味、ウオーキングライフを支援する交流サイト(SNS)の役割を果たしているのだ。若者のみならず、高齢者にも人気という。

まだまだ利用者は増えそうだ。筆者としては、このアプリがさらに、汎用されているアップルウオッチなどと連動できたら面白いと思う。そんな可能性を感じさせる。

それにしても、保険会社が健康支援アプリを配信し、健康に関するコミュニティーを形成する時代になったのは驚きだ。一般消費者にとって保険会社は病になった時に高まる存在だが、最近は保険会社も病を防ぎ健康を支援する会社になると意識を高めているように見える。

保険会社のそうした意識を象徴するかのような取り組みを、損保ジャパン日本興亜ひまわり生命が6月に発表した。全社員による1泊2日のクアオルトプログラム体験である。日本クアオルト協議会に加盟する自治体と連携し、全社員3200人がクアオルトに参加するというのだ。

のろ・えいしろう 愛知工大工卒。学生時代から企業PRに携わり、出版社を経て日本テレビの「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」で放送作家デビュー。戦略PRコンサルタントとしても著作多数。愛知県出身。

のろ・えいしろう 愛知工大工卒。学生時代から企業PRに携わり、出版社を経て日本テレビの「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」で放送作家デビュー。戦略PRコンサルタントとしても著作多数。愛知県出身。

クアオルトとは、ドイツ語で、kur(治療・療養・保養のための滞在)と、場所・地域を表すortが組み合わさった言葉だ。自然環境を活用した質の高い滞在型の健康保養地を指す。日本でもすでに9カ所の自治体が取り組んでいる。

「初めは半信半疑だったが、実際に体験すると、ガイドの人と山の中を歩き温泉で疲れを癒やすという、非日常を経験することで心身ともにリフレッシュした。ストレス発散や健康の意識も高まった」。参加した社員の一人の言葉だ。顧客を支援しつつ、社員自らも健康に対する意識を高めているということか。

太陽生命保険(東京・中央)もクアオルトに注目。「クアオルト健康アワード」を実施し、岐阜県飛騨市、岡山県新見市などのコース整備、専任ガイドの費用負担などを行っている。今後も地方自治体と連携し、地域社会の健康づくりを推進していくという。

筆者自身、毎朝ウオーキングやジョギングをし、アップルウオッチにリアルタイムに表示される脈拍数、カロリー数などと向き合う日々だ。体重は100キログラム前後。アプリとアップルウオッチでモチベーションを高めながら、もっと続けようと思っている。

[日経MJ2017年7月17日付]

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