増える外来種に警戒が必要だ

2017/7/8 2:30
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強い毒をもつ南米原産のヒアリが相次ぎ見つかっている。大阪港などで女王アリも確認され、国内で繁殖している可能性がある。駆除を急ぐのはもちろん、見慣れないアリがいた場合には自治体や環境省への連絡を徹底したい。

ヒアリは中国からの貨物船のコンテナなどに付いて、日本に入ったとみられる。刺されると激しい痛みがあり、アレルギー反応で呼吸困難や意識障害を起こして命に危険が及ぶ場合もある。

過去に見落としていた可能性もあり、環境省や国土交通省が全国の港で調査を続けている。6日には東京港にもヒアリがいたことが確認されるなど発見場所は増えており、警戒が必要だ。

飛行機や船による人や物の往来がこれだけ活発な時代だ。荷物などに紛れ込んで国内に入る外来種は後を絶たない。大阪港の調査では、米国などが原産で、ヒアリほどではないが毒をもつアカカミアリも見つかった。

過去には有毒なオーストラリア原産のセアカゴケグモや中国・東南アジアから来た攻撃性の高いツマアカスズメバチ、南米原産のアルゼンチンアリなども見つかっている。いずれも国内で生息域を広げているもようだ。

被害を防ぐには危険な生き物を見分け、怪しいと思ったら近づかないなどの自衛策も欠かせない。ヒアリは専門家でも判別が難しいが、高さ数十センチメートルに達する大きなアリ塚は目印になる。日本の在来種で、平地にこれほどの塚をつくるアリはないという。

外来種に限らず、危険な生き物は身の回りにたくさんいる。危害を及ぼす可能性があるものをすべて排除することはできない。

薬剤をそこかしこに大量にまく光景も目にするが、過剰な使用は害虫の天敵を殺すなど好ましくない効果をもたらす懸念もある。

子どもの頃から自然を知り、どんな危険が潜んでいるかを学ぶ機会を増やすことも大切だ。生き物への興味が深まれば、専門家の育成にもつながるだろう。

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