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春秋

株主総会がなぜ特定の日に集中するようになったかといえば、総会屋対策の意味合いが大きい。多くの企業が同じ日に開くことで、総会屋に乗り込まれ議事を妨害されるリスクを下げたわけだ。1995年には3月期決算の企業のじつに96%が6月29日に総会を開いた。

▼取り締まりの強化などで総会屋は活動が衰えている。警察庁調べでは83年に1700人いたが、昨年末は230人に減った。その影響もあって、今年の集中日の29日は株主総会を開く3月期決算企業が3割にとどまった。ただ、気になる点もある。27~29日の3日間でみると、この間に開く企業が6割を占めていることだ。

▼今も総会の集中傾向は健在といえる。総会屋のみならず複数の企業の株式を持つ一般の株主にとっても、出たい総会への出席が難しくなりかねない。議案を事前に検討する時間も短くなる。65年刊行の「株主開眼」(古川真澄著)が描く、「数日間に亘(わた)り全国一斉に開催される」総会風景は、半世紀後もあまり変化がない。

▼経営者に株主との対話を避ける気持ちがあるなら問題だ。議決権を行使できる株主を確定する「基準日」を変えれば、総会の開催日を7月などに移しやすくなる。高級喫茶店を展開する東和フードサービスのように、基準日変更の動きは出始めている。総会屋を向いた経営から株主重視へ、企業はどこまで変われるだろう。

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