2019年4月24日(水)

加計問題でなお説明が必要だ

2017/6/24 2:30
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学校法人「加計学園」(岡山市)の獣医学部の新設問題を巡り、首相官邸の強い関与を示す新たな内部文書が見つかった。政府は野党が求める臨時国会の召集や閉会中審査に応じ、関係者の証言を通じて政策判断の経緯をさらに丁寧に説明していくべきだ。

松野博一文部科学相は20日、国家戦略特区を活用した獣医学部の新設に関する萩生田光一官房副長官の発言概要とされる文書を公表した。萩生田氏が文科省幹部と面会し「総理は『平成30年(2018年)4月開学』とおしりを切っていた」「加計学園事務局長を担当課長のところにいかせる」と発言した記録がある。

萩生田氏は「不正確なものが作成され、意図的に外部に流されたことについて非常に理解に苦しむ」と内容を否定した。一方で前川喜平前文科次官は首相官邸側からの働きかけがあったと繰り返し証言し、説明が全く食い違う事態になっている。

民進、共産、自由、社民の野党4党は22日、憲法の規定に基づき臨時国会の召集を政府に求めた。野党は加計学園の理事長が安倍晋三首相の友人である点を重視し、獣医学部の新設で政治の圧力や官僚の忖度(そんたく)があった可能性があると追及している。

国家戦略特区は許認可権限を持つ省庁が業界団体と結びついて新規参入を阻む「岩盤規制」に官邸主導で風穴を開ける仕組みだ。ただ政治家の圧力が公正な判断をゆがめたとすれば大きな問題だ。政府・与党は国会審議を通じて事実の解明を求める野党の声に謙虚に耳を傾けるべきだろう。

前国会では学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地払い下げ問題も焦点となった。様々な証言や内部文書が飛び交う一方で、交渉の経緯を検証するための行政文書の保管や公開基準のあいまいさが課題として浮上している。

与野党は政治の関与や行政判断の透明性を確保するため、公文書管理のあり方を改めて議論していく必要がある。

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