2019年4月24日(水)

中国は北朝鮮に一段の効果的な圧力を

2017/6/24 2:30
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米中両国政府は初の外交・安全保障対話で北朝鮮の核・ミサイル問題を協議した。北朝鮮の挑発が続いているにもかかわらず、目立った成果がなかったのは遺憾だ。中国には北朝鮮に最大限の効果的な圧力を加える責任がある。

中国の習近平国家主席は4月に米国でトランプ米大統領と会い、貿易不均衡是正などに向けた「100日計画」で合意した。一連の計画には、経済・貿易問題ばかりではなく安全保障問題も含まれていた。焦点は北朝鮮問題だ。

トランプ大統領は北朝鮮に影響力を持つ中国に期待した。北朝鮮の不可逆的な核放棄に向けた説得に100日の猶予を与える代わりに、貿易問題で中国に強硬に圧力を加える措置を控えたのだ。

米側にとって今回の対話は、100日の期限が7月に来るのを前に北朝鮮問題の進展を確認する意味があった。だが、「中国は経済的、外交的圧力をさらに強める責任がある」というティラーソン米国務長官の発言からは強い不満が見て取れる。

中国側は代表団を率いた外交トップ、楊潔篪国務委員らが共同記者会見に応じず、共同文書づくりも見送った。国連決議で制裁対象となった北朝鮮企業との取引を控える点で一致したが、中国は北朝鮮との対話に重きを置く。圧力重視の米国との違いは鮮明だ。

米中対話に先立ち北朝鮮は拘束していた米国人学生を昏睡(こんすい)状態で解放したが、米国で亡くなった。トランプ大統領は北朝鮮問題での習主席の姿勢を一定の範囲で評価しつつも「まだうまくいっていない」と表明した。

7月にドイツで開く20カ国・地域(G20)首脳会議の場で米中首脳会談がある場合、トランプ大統領は、北朝鮮が動かざるをえない強力で具体的な措置をとるよう習主席に強く迫るべきだ。

中国は年後半に共産党大会での最高指導部人事を控えている。権力基盤を一段と固めたい習主席は、内政に集中するため、当面、安定した対米関係を必要としている。4月の米中首脳会談以来の"対米融和"もこの流れにある。

ただ、それらが中国の内政上の思惑による演出にすぎないとすれば、北朝鮮問題は動かない。アジアと世界の安定を揺るがす北朝鮮の核・ミサイル問題では、具体的な成果が必要である。この問題の解決のカギを握るのは間違いなく中国だ。

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