2019年2月24日(日)

原料市況の変動に対応急げ

2017/6/20 2:30
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製鉄原料の石炭の調達価格が市場連動に変わる。新日鉄住金は海外の資源メジャーとの価格交渉制度をやめ、国際相場に連動した調達手法に切り替える。他の鉄鋼大手も追随する見通しだ。鉄鋼各社は、より変動にさらされる原料市況への対応を急ぐ必要がある。

日本の鉄鋼大手は資源メジャーから原料を輸入し始めた50年前から長期契約にこだわってきた。しかし、今世紀に入って中国の鉄鋼企業が存在感を強め、日本企業の主張は通りにくくなっている。

原油や石油製品、非鉄金属などでは市況連動の値決めが定着している。鉄鉱石の調達価格も2010年に市場連動になったことを踏まえれば、原料石炭が「市況商品」に変わることは避けられない流れと言える。

新日鉄住金が値決めの変更に踏み切った一因には、4~6月の調達価格が交渉の難航で決まらなかったことがある。市場連動に移行することで、こうした値決めの遅れをなくし、交渉に費やす労力を省くこともできる。

ただ、各社の経営は以前に増して原料価格の変動にさらされる。原料石炭の価格は中国の調達変化や産地オーストラリアの天候に揺さぶられ、昨年から乱高下している。原油や非鉄金属の調達で浸透するデリバティブ(金融派生商品)を利用した調達価格の安定策も検討するときだ。

さまざまな品質の原料を使えるようにし、調達先を広げて原料コストを下げる工夫も要る。製品である鋼材が過剰設備を抱える中国製品の価格変動に影響されないように、付加価値を高め、国際競争力を維持する努力は経営の安定に欠かせない。

市況変動から経営を守る対策は素材産業だけの課題ではない。海運業は船舶の燃料に加え、貨物船などの市況の変動にも直面する。近年では海運市場にもヘッジファンドなどの投資資金が流れ込み、変動は激しさを増す。事業の再編を含め企業の対応にも速さが求められる時代だ。

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