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人手不足への対策が急務だ

ハローワークで仕事を探す人1人に何件の求人があるかを示す有効求人倍率が、バブル期を超えた。企業の間では人手を確保できず事業に支障が出ることへの懸念が強まっている。対策をいよいよ急ぐ必要がある。

4月の有効求人倍率は1.48倍に上がり、バブル期で最も高かった1990年7月の1.46倍を上回った。

求人倍率の上昇は景気の改善を反映した面もあるが、少子化による人口減少という構造的要因が大きい。人口減の加速を考えれば、人手不足は一段と深刻になるおそれがあることを、企業も政府もよく認識すべきだ。

対策は2つに大別できる。ひとつは企業が生産性を高め、より少ない人員で生産や販売活動が回るようにすることだ。もうひとつは女性や高齢者の就業を促すなど働き手を増やすことである。

生産性の向上は余地が大きい。企業は無駄な仕事をやめるなど業務の見直しや、IT(情報技術)活用による効率化・省人化などに積極的に取り組むべきだ。

とりわけサービス業は国際的にみて生産性が低い。豊富な労働力を前提にした事業モデルの改革にも踏み出すときだ。

働き手を確保し、労働力の減少を抑えるには、政府の実行力が問われる。課題は山積している。

女性の就労促進では、既婚者が働く時間を抑えるのにつながる配偶者控除の抜本的な見直しが欠かせない。一定の職務能力を持った外国人材を受け入れる新たな仕組みも検討したい。出生率を上げる少子化対策ももちろん怠れない。

人手が足りない分野に人材が移りやすくする労働市場改革も重要だ。職業紹介など人材サービス会社の活動を活発にする規制改革や、求められる技能を働き手が身につけるための職業訓練の強化など、やるべきことは多い。

こうした対策を企業も政府も迅速に進める必要がある。今は労働力需給の構造変化の真っ最中だ。変化への対応力が問われている。

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