2019年9月22日(日)

AR・VRでワクワク 凸版印刷の観光アプリ「旅道」

2017/3/25 6:30
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凸版印刷はスマートフォン(スマホ)向け観光アプリ「旅道」を日本人観光客や訪日外国人向けに提供している。AR(拡張現実)やVR(仮想現実)、電子チラシサービスなど同社の技術を結集させている。現地でのみ見られる観光情報や限定動画を用意し、町歩きを楽しくする。全国各地の観光地で使用できるため毎回アプリをダウンロードする必要がない。

旅先でスマホをかざすと、風景に観光スポットの方向を示すARタグが表示される

旅先でスマホをかざすと、風景に観光スポットの方向を示すARタグが表示される

凸版印刷は2016年11月に旅道の提供を始めた。岐阜県高山市では、自治体や観光施設と協力して、同アプリの機能を最大限使った観光の楽しみ方を提案している。

例えば江戸時代に役所だった「高山陣屋」はARと連動。陣屋内でスマホを構えると画面には裁判をする江戸時代の役人の姿が浮かび上がる。街中でスマホをかざすと、カメラで映した風景に観光スポットの方向を示すタグが表示される。タグをタップすれば解説動画を再生できる。

全地球測位システム(GPS)機能を使ったスタンプラリーも用意している。指定の観光スポットに行くとGPSで位置情報を確認し、アプリ上でスタンプがもらえる。6カ所分ためると限定グッズやオリジナル動画がもらえる。

高山市内で対象の店舗に入店するとクーポンが発券され、割引や商品購入に使える。他にも人力車のVR映像、高山の四季やお祭りの様子の360度画像が用意されている。

旅道は一度ダウンロードすれば、全国各地の観光地で利用できる。凸版印刷のTIC旅道プロジェクト西村仁課長は「旅行に行くたびにアプリのダウンロードが求められ、利用者のアプリ疲れが課題になっている」と語る。旅行者にとってはいちいち面倒で、せっかくスマホ向けのコンテンツを製作しても利用されない悩みが自治体や観光業者から寄せられていた。

凸版印刷が提供するVRサービス「ストリートミュージアム」の観光地情報も旅道に取り入れている。地図上にVRコンテンツが見られる観光地を表示する。旅道で探して現地でストリートミュージアムを起動すれば、江戸城や高松城などの現存しない天守閣のVR映像を見られる。

2月には電子チラシアプリ「Shufoo!(シュフー)」との連動も開始。旅道の地図上に百貨店やショッピングモールなど近隣の店舗情報を表示する。

自社コンテンツだけでなくジャパントラベルなど、外部の観光情報や記事も合わせて配信する。見られる観光情報は16万件以上という。

20年の東京五輪に向け、訪日外国人向けサービスの拡充も進める。現在、旅道のコンテンツは英語や中国語、韓国語で見られる。今後はタイ語やインドネシア語を追加する。

自動の音声翻訳機能の搭載も予定している。日本人の店員と訪日客が話す際にお互いにスマホに話しかければ、買い物や観光など簡単な会話ができる。

アプリは無料で提供している。凸版印刷は旅道を普及させて、自治体や観光施設から観光コンテンツ作成の受注につなげる考えだ。20年度にはインバウンド関連事業で300億円の売り上げを目指す。

「今後はARやVRなど旅道の機能を十分に使った観光地を、高山市以外にも展開していく予定だ」(西村課長)という。(荒尾智洋)

[日経MJ2017年3月22日付]

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