2018年11月20日(火)

「プレ金」から働き方改革へ

2017/2/25 2:30
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月末の金曜日は仕事を早めに切り上げようという「プレミアムフライデー」が、きのう始まった。消費の喚起と働き方改革の一石二鳥をねらって、政府と経済界が主導した企画だ。

毎月1回、数時間だけの早帰りに、どれだけの経済効果があるのか、冷ややかな見方はあろう。導入する企業が一部にとどまっているのも、事実だ。

「金曜日の消費が増えても土日分の先食いに終わるのでは」「前日の残業につながらないか」といった疑問の声もある。時給制で働く人は収入減になりかねないという懸念も聞かれる。

ここは、日本の経済・社会に欠かせない働き方改革のきっかけとして、とらえたい。週末に会議を入れない、駆け込みで命令をしない、などと決めれば、仕事の簡素化や平準化につながる。特にホワイトカラー職場では無駄な仕事を点検する契機になる。

いまでは普通になった週休2日制も当初はゆとりのある一部企業が先行し、隔週から毎週へと導入も段階的だった。支持する人々が多ければいずれ広がるだろう。

また、今の消費者はモノの購入より特別な体験に支出する傾向が強い。自由時間を増やし消費を掘り起こす発想には一定の説得力がある。サービス業などには新しい仕掛けを試したり、新規顧客を呼び込んだりする好機になる。

より大事なのは、政府や企業がこの企画だけで良しとするのでなく、将来不安の解消や生産性向上による賃上げ、休暇をとりやすい職場づくりを進めることだ。

遊びだけでなく子育てや介護、病気の治療、学習、家族や友人との交流、地域活動など、それぞれの事情や要望で弾力的に取得できるほうが、休暇や時短勤務の満足度は高まる。仕事の繁閑を見極めて工夫すれば、一斉早帰りより支障は出にくいかもしれない。

個人消費の喚起も働き方改革も息の長い取り組みが必要だ。いっときのイベントにせず、さらなる改革につなげなくてはならない。

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