2018年12月17日(月)

経済の次の一手につながる国会論戦に

2017/1/26 2:30
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衆参両院で各党が3日間の代表質問を終えた。野党はアベノミクスの行き詰まりを指摘したが、安倍晋三首相は民主党政権より経済指標は改善したと反論して議論がかみ合わなかった。非難の応酬ではなく、成長力の底上げやデフレ脱却に向けてこれから何をするかに絞った論戦が聞きたい。

民進党の蓮舫代表は24日の参院代表質問で安倍内閣の経済政策への疑問をぶつけた。

「アベノミクスをまだ続けるのか。4年前に掲げたデフレ脱却は一体いつ実現できるのか」

「現行の社会保障制度の枠内での数字合わせだけではないあり方を議論すべき時だ」

首相は「民主党政権ではデフレが進行し抜け出すことができなかった」「民主党政権において就業者数は10万人減少した」などと反論。さらに雇用や賃上げ、失業率などの数字を列挙してアベノミクスの成果を強調した。

景気は明るさも見えるが、個人消費や設備投資が力強さを欠いているのは事実だ。成長戦略の柱とした環太平洋経済連携協定(TPP)は早期発効が難しくなった。野党批判と自画自賛はそろそろやめて、政権の次の一手をもっと雄弁に語ってほしい。

蓮舫氏は対案路線の一環として中低所得者に焦点をあてた「日本型ベーシックインカム構想」を提唱した。所得税の税額控除と給付を組み合わせ基本的な生活費を保障するという。現行の福祉制度との優劣を議論するためにも財源を含む全体像を示してほしい。

野党は安倍内閣が進める働き方改革の中身もただした。首相は同一労働同一賃金の実現に意欲を示し、「罰則付きの時間外労働の限度を定める法改正に向けて作業を加速する」と強調した。

与野党は改革の方向性では一致しており、労働時間の上限規制などが企業の経営や労働者の生活に与える影響について議論を深めていく必要がある。

民進党の野田佳彦幹事長は23日の衆院代表質問で、トランプ米大統領の「米国第一主義」にどう向き合うかを聞いた。トランプ氏は日本の貿易を「不公平だ」と主張し、TPPから「永久に離脱する」との大統領令に署名した。

首相は「できるだけ早期に会談し、揺るぎない日米同盟の絆をさらに強化したい」と言及するにとどまった。日本は冷静に対米戦略を練り直す必要がある。

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