サトノダイヤモンド、有馬記念で古馬撃破狙う
唯一の3歳馬、賢く能力非凡
実績のある年長馬に勢いのある3歳馬がぶつかるのも例年の有馬記念(G1、中山芝2500メートル)の見どころのひとつ。25日に行われる今年は、サトノダイヤモンド(牡、栗東・池江泰寿厩舎)が3歳馬として、ただ1頭参戦する。レベルが高いといわれる今年の3歳世代のなかでも同馬の素質はトップクラス。3歳代表として、年長馬撃破を狙う。

過去、3歳馬が1頭しか出走しなかった年は1965、74、75、2005年の4回。75年は3歳馬が勝ったものの、残りの3回は敗退した。直近の05年は圧倒的な1番人気に支持された同年の三冠馬、ディープインパクトがまさかの2着。過去10年で3勝と、3歳馬にとって有馬記念は決して相性の悪いレースではないが、1頭だけとなると年長馬の壁に阻まれる傾向である。
だが、そんな不利なデータもはねのけられると思わせるほど、サトノダイヤモンドの能力は非凡だ。実際、前走の菊花賞(G1)は楽勝だった。道中は中位を追走し、馬なりで第4コーナーから進出。最後の直線で仕掛けられると2着馬を2馬身半引き離した。
賢い馬で折り合いに不安が無いのが強み。均整の取れた見栄えの良い馬体で、一見しただけでも素質の高さが伝わってくる。加えて道悪も苦にしない。「総合点が高い」(池江調教師)優等生だ。古馬相手でも優勝を争える。
(関根慶太郎)