都議会のあしき慣行を正せ

2016/12/9 2:30
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東京都議会が始まり、7日に代表質問、8日に一般質問があった。五輪の競技施設の見直し問題のほか、都の予算編成のあり方などを巡って論戦が続いている。

なかでも、焦点になっているのは都議会各会派の要望を予算に反映させる「復活要望枠」についてだ。小池百合子知事が透明性に欠けると廃止を表明し、都議会自民党が強く反発している。

都は例年、予算原案をまとめた後に都議会側と復活折衝をしている。そのため、全体の予算規模にかかわらず、復活枠として毎年200億円を計上している。

議会が様々な業界団体の要望を直接、予算に反映するためのお金といえる。このような仕組みは、都以外では聞いたことがない。

議会が予算に対して様々な注文をつけ、意見を表明することは当然だ。しかし、予算案に不十分なところがあれば、議会側が修正案をまとめて議決すれば済む話である。小池知事が判断したように復活枠はなくすべきだろう。

都と都議会の間には、そのほかにもおかしな慣行がいろいろある。議会側が事前に示した質問内容に合わせて、知事側があらかじめ答弁をまとめる慣行もそうだ。その答弁書の内容に議会側が注文をつけて再調整する場合もある。

他の地方議会でも類似の慣行はあるが、都の答弁調整は極めて細かいことで有名だ。議場では議員も知事側も用意した紙を読み上げるだけなので、論戦はどうしても盛り上がりに欠ける。

全国的にみると、鳥取県のように事前に答弁書をまとめることをやめたところもある。首長が議員に対して質問の真意を確かめる「反問権」を認める議会もある。

長時間にわたってまとめて質問する方式も、できるだけ改めてほしい。一問一答に近い方が議論は深まるだろう。

小池知事が就任して以降、都議会に対する有権者の関心は高まっている。あしき慣行は見直し、第三者が聞いていても、話を理解しやすい都議会に変えるべきだ。

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