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音楽共有アプリ「nana」 強気の一部有料化

2016/11/26 6:30
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 スマートフォン(スマホ)を使って様々な人と音楽を共有できるアプリ「nana」を運営するnana music(東京・渋谷)が10月、サービスの一部有料化に踏み切った。月額の利用料は580円と、無料サービスもあふれるネット業界の中では比較的強気だ。約270万人いる無料会員に有料サービスに移行してもらうには、開発力の強化がカギを握る。

有料サービスでは「拍手数」で検索できる新機能を搭載した
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有料サービスでは「拍手数」で検索できる新機能を搭載した

 「580円は高いのでは」「無料だから見られたのに」――。10月19日、nanaが有料サービス「nanaプレミアム」を発表すると、SNS(交流サイト)上では批判的な声も上がった。

 しかし文原明臣社長は「有料化には賛否両輪が出たが、今のところユーザーが離反する動きはない」と強調する。自ら動画・音声生中継サービス「ツイキャス」に出演して有料化の背景を説明。視聴者から「もっと機能を増やしてほしい」などコメントが上がり、「意見を積極的に吸い上げていきたい」と応じた。

 有料サービスに搭載した機能は3つ。1つはユーザーの人気を示す拍手が多い順に楽曲を並べ替えられる「拍手数検索」。2つ目は2つの音が鳴っているように聞こえる「ダブラー」や電話越しに話しているような「テレフォン」など3つの特殊効果を加えられる「プレミアムエフェクト」。3つ目がお気に入りの投稿曲を画面の上部に固定して表示できる「固定サウンド」だ。

 いずれも本格的に音楽を楽しみたいユーザーから要望が多かった機能という。すでに数千人の有料会員を獲得しているといい、滑り出しはまずまず。今後も月1回のペースで新機能を追加していく。文原社長は「中期的には無料会員の1%、長期では5%の有料会員を獲得したい」と話す。

 同社が音楽SNSアプリのnanaを始めたのは2012年11月。知らない人同士がアプリ上で音を重ねて1つの楽曲をつくっていける。

 従来の音楽アプリはプロの音楽家向けの仕様が多かったが、同社のアプリは直感的な操作性を意識し、素人でも使いやすくしたのが特徴。若年層の女性を中心に利用が広がり、利用者の6割強を女子中高生が占める。

 ユーザーへの課金と並ぶもう1つの収益源として期待するのがアプリ内で配信する動画広告だ。9月から本格的に着手した。若い女性にアプローチできる点を訴え、コンビニエンスストアのお菓子、シャンプーなど美容商品、若者向け映画などを紹介する30秒ほどの広告を逃す。

 ネットによる動画広告は他社も手掛けているが、同社のアプリは自宅など音が出せる環境で利用する人が多く、「最後まで視聴してもらえる比率が高い」(同社)という。今後は有料サービスを使う利用者の属性を分析して、興味・関心に合ったキーワードを含む広告を配信することも検討する。

 nanaのアイデアの源になったのは10年のハイチ地震だ。欧米のアーティストが被災者への支援活動として「ウィー・アー・ザ・ワールド」を歌っているのを、文原社長が動画共有サイト「ユーチューブ」で見て感銘を受けた。しかしそこには日本人やアフリカ人の姿はなかったため、「世界中で音楽をつなぐサービスをつくりたい」と考え、11年にまず米国で法人を設立した。

 将来的に世界で1億人の利用者数を目標に据える。課題は開発体制の強化だ。同社では現在9人の技術者が働く。有料版だけでなく、無料版の機能開発も並行して進めなければ、利用者の裾野は広がらない。スマホアプリの開発者の採用を急ぐ。(鈴木健二朗)

[日経MJ2016年11月23日付]


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