2018年8月19日(日)

「健康経営」で日本に元気を

2016/9/29 3:49
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 「健康経営」ということばを聞く機会がふえた。企業が従業員の健康維持や増進に積極的にかかわることで、生産性や企業イメージの向上、さらには医療費の抑制につなげる、とする考えだ。

 この観点からの優良企業を、経済産業省と東京証券取引所は「健康経営銘柄」に選定している。健康な職場をつくるため、経済団体や医療団体などが集まり日本健康会議という組織も設立した。

 人口が減る日本では企業の生産性向上が大きな課題だ。増え続ける医療費を抑えることは過重な負担を避けるためにも必要だ。

 働く人ができるかぎり健康をたもち、これらの課題解決の一助となるのであれば、ぜひ広がってほしい理念である。

 もちろん、唱えるだけで物事が進むわけではない。まず求められるのは、従業員の健康を経営の課題として企業がしっかりと位置づけ、企業のトップがみずから積極的にかかわることだ。

 実際、企業理念のなかに従業員の健康の追求を明記する例も出てきている。そうした企業では、社員に対してメタボ解消へ向けた生活指導をおこなったり、運動の機会を数多く提供したりする、といった取り組みが盛んだ。その場にトップ自身がくわわり、情報発信する例も目にする。

 必要な投資や働き方の改革を進めることも大切だろう。一時的にコストがかかったとしても無駄にはならないはずだ。積極的な健康投資をしている企業では、社員のつかう医療費が減ったり社員の欠勤が少なくなったりする成果が表れているという。

 企業と健康保険組合の連携も重要になる。健保組合には社員の医療データが蓄積されている。個人情報の扱いにじゅうぶんに目配りしながら、それを分析することで、効率的な健康増進対策を実施しやすくなるはずだ。

 日本経済にとって、従業員も会社も元気であるに越したことはない。そのための環境の整備をおおいに進めてほしい。

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