何が欠けているのか民進党に自覚はあるか

2016/9/16 3:30
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民進党の新代表に蓮舫参院議員が就任した。「(有権者に)選んでもらえる政党に立て直す」と抱負を述べたが、高い内閣支持率を誇る安倍政権に対抗するのは容易ではない。民進党に欠けているのは何なのか。党をあげてきちんと自覚しなければ、数少ない看板議員を食いつぶすだけに終わる。

蓮舫陣営には岡田克也前代表を支えてきた野田佳彦前首相らに加え、前回の代表選では岡田氏と競った細野豪志氏らのグループも参加した。最初の投票で過半数のポイントを得て圧勝した。

裏返せば、岡田路線と全く違う方向には行かないだろう。そのなかで、どう独自性を出すのか。言葉だけが躍ることのないようにしてもらいたい。

民進党といえば、さまざまな出自の議員の寄り合い所帯で、憲法や外交・安保などを巡って党内はばらばら、というのが一般的な見方だろう。政策をしっかりと詰めることは大事である。

ただ、それ以前にすべきことがたくさんある。旧民主党政権を崩壊させた結束力のなさ、決めたことを守らないガバナンスの欠如などは改まっただろうか。蓮舫氏は代表選に先立つ候補者演説で「ビラが捨てられる」と嘆いてみせた。政策を訴えようにも、そもそも聞いてもらえない、という自覚は少なくともあるのだろう。

だとすれば、代表選の最大の話題だった二重国籍問題はどうしたことか。父が台湾人だったことに何の問題もない。だが、政敵はそこを攻めてくるという認識がゼロだったとしたら、それは危機管理能力の問題である。

民進党には専門分野には詳しいが、それを上手に生かせない議員が少なくない。自分の言いたいことだけを話し、反論されると急に立ち往生する。政治とカネの問題を巡り、他党の疑惑を追及したら民進党もそうだった、ということもあった。

有権者が求めているのは、さっそうとしたルックスでも横文字の肩書でもない。社会人としての当たり前の振る舞いであり、きちんとした組織運営だ。

安倍政権の支持率は高いが、NHKの最新の世論調査によると、支持理由のトップは「他の内閣より良さそうだから」である。いわば民進党こそが安倍政権の最大のサポーターだ。競争原理が働かないと進歩は生まれない。しっかりした野党がそろそろ必要である。

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