2019年7月16日(火)

イオン、店頭受け取りの「ネット予約」拡大

2016/9/10 6:30
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総合スーパー(GMS)のイオンリテールが、インターネットで事前予約して店頭で商品を受け取るサービスの拡大に力を入れている。もともとはカード会員限定だったが、一部地方で毎月10日をネット予約の日とするなど徐々に一般顧客に広げている。ネット通販業者との競合が激化し、店舗とネットの連動が重要性を増す中で、買い物の仕方の選択肢を増やす。

店頭チラシなどで予約サイトの取り組みを告知する

店頭チラシなどで予約サイトの取り組みを告知する

「毎月10日はねととの日!」。同社の東海・長野カンパニーは6月から、こうしたうたい文句で一部商品の事前予約サービスを始めた。「ねとと」とは「ネット」「10日」「得」の頭文字をとったもので、ネット予約サービスの利用促進のために同社が作った造語だ。

毎月、10日からの数日間に対象商品を専用の予約サイトに掲示する。包丁やスイーツ、フライパンに鍋など、品目は月ごとに異なる。利用者はサイトで予約手続きをし、指定された受け渡し期間中に来店して商品を受け取り、代金を支払う。

同社は2014年の11月にグループのクレジットカード会員向けのサービスとして、ネット予約販売を始めた。同社は実店舗での買い物で割引きが受けられる「感謝デー」を設定しているが、当日に来店できない顧客のために、月末に割安な価格で販売する施策だった。品目もブランド品のバッグや家電など比較的高価な商品が多かった。

だがネット通販の普及が進み、通常の買い物でも事前予約をしたいという需要が増加。節分に食べる恵方巻きや土用の丑(うし)の日のウナギなど、特定の日に需要が急増する商品を中心に、予約企画を増やしてきた。年に数回程度だったネットでの事前予約企画は、15年度からは月に10回程度に増えた。

8月には、成田空港近くにあるイオンモール成田(千葉県成田市)で日本を訪れる中国人観光客向けの事前予約サービスを始めた。訪日客に人気の高い菓子などの食品、化粧品、ベビー用品など約160品目を扱う。予約量に上限はなく、単品を大量に購入する傾向が強い観光客に対応しやすくする狙いだ。

訪日客向けサービスの対応店舗は順次広げる。大阪府や沖縄、愛知県などにある、観光客が多かったり空港が近かったりするショッピングセンター(SC)が対象だ。17年度中にも最大20店で対応可能にする。

こうした予約企画は、本部のシステムで管理している。全国にあるグループの総合スーパー(GMS)や食品スーパーのうち、一部の店舗だけで特定の商品を予約可能にすることもできる。

現在は店舗側が企画ごとに受け取りの日を指定する仕組みだが、イオンリテールデジタル推進部の河口友紀マネージャーは「一定の日数が経過したあとなら、顧客がいつでも受け取れる仕組みを構築したい」と話す。

米国では世界最大の小売業ウォルマート・ストアーズなどが、ネットで事前に購入した商品を実店舗で車に乗ったまま受け取れるサービスを始めている。

在宅して商品を受け取る必要がある通販の手間を敬遠する消費者は国内外問わず多い。今後、できたての総菜を夕方の来店時に受け取れるような仕組みまでできれば、スーパーの予約購買はさらに広がりそうだ。(中川雅之)

[日経MJ2016年9月7日付]

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