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「混合介護」を大きく育てよ

介護保険の対象となるサービスと、保険の対象外で利用者が全額を自己負担する保険外サービスをあわせて提供する「混合介護」を大きく育てるときに来ている。

公正取引委員会が混合介護を利用しやすくする弾力化措置を求める報告書をまとめた。厚生労働省は速やかに検討するとともに、政府の規制改革推進会議も後押ししてほしい。

介護保険のサービスは原則1割の負担で利用できる。これと、保険外サービスをあわせた混合介護は今も禁止されてはいない。しかし、保険内サービスと保険外サービスは明確にわける必要がある、というのが厚労省の見解だ。

その結果、原則として事業者が保険内サービスと保険外サービスを同時・一体的に提供することはできない。このため事業者が創意工夫を発揮できなくなっている、と公取委は問題視した。

たとえば、介護職員は保険内サービスとして要介護者向けに食事をつくるのと同時に、帰宅が遅くなる同居家族向けの食事も用意するといったことができない。

また、利用者に特定の介護職員によるサービスを求められても、指名料をとることもできない。

要介護者が増えるのにあわせ、介護給付費は2015年度の約10兆円から25年度に約20兆円に増える見通しだ。一方で日本の財政事情は厳しく、介護人材の処遇改善のために公定価格である介護報酬を大きく引き上げるのは難しい。

そんな状況下で混合介護が利用しやすくなれば、事業者は多様な保険外サービスを提供し、収益を増やしやすくなる。

結果として民間の力で介護職員の賃金を上げ、人材の定着により介護人材の不足を緩和しやすくなる。事業者の活発な競争を通じてサービスの質は向上し、利用者の利便性も増すだろう。

厚労省は混合介護を利用できる条件を緩め、必要なら法改正も検討してほしい。経済活性化の効果が期待できる混合介護の弾力化措置に今こそ踏み切ってほしい。

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