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ヤフーの栄枯盛衰に学ぶこと

インターネットサービスの草分けである米ヤフーが、主力事業を大手通信会社の米ベライゾン・コミュニケーションズに売却すると発表した。ネット業界の激しい競争を物語るが、革新的な経営を続けないと力を失うことを示した。あらゆる経営者が教訓としなければならない。

1994年に創業したヤフーは多様な情報を束ねるポータルサイトとして注目を集め、電子メールやニュース配信などに手を広げた。若い起業家でも、斬新なアイデアがあれば、巨大な市場を切り開けると証明した功績は大きい。

しかし、いま業界を主導するのは、検索の米グーグルや、交流サイトの米フェイスブックだ。両社ともネットの枠にとどまらず、さまざまな事業に挑戦している。対照的に、画期的なサービスが減ったヤフーは存在感が薄れた。

いちど大成功を収め高い知名度を誇るようになっても、リスクをとって新事業に取り組む姿勢がなければ、競争力を失う。そうした現実を、20年あまりで事実上の解体に追い込まれるヤフーの歴史が示している。

ただ、ネットという限られた業界だけの話ではないことを、経営者は肝に銘じなければならない。

スマートフォンを使った配車や、空き部屋を貸したい人と借りたい人をつなぐ民泊など、台頭する新サービスはIT(情報技術)を土台とし、自動車メーカーや旅行会社などに発想の転換を迫っている。

世界で研究開発が進む人工知能(AI)も、医療、金融、娯楽など幅広い分野に影響を与えるのは間違いない。もはやITと無縁な産業はないといえる。

ネット企業と同様、スピード感を持って革新を起こす経営ができなければ、生き残れない。すべての企業に自覚が要る。

とくに日本企業はIT活用が後手に回り、長らく世界的なイノベーションを生み出せていない。ヤフーの栄枯盛衰に学び、IT時代の経営戦略を練り直すときだ。

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