2019年1月16日(水)

首都の新しい顔を政策をもとに選ぼう

2016/7/14 3:30
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東京都知事選が14日に告示される。首都の顔、そして4年後の東京五輪の顔を選ぶ選挙になる。2代続けて「政治とカネ」で辞任した後だけに政治資金にきれいなことはもちろんだが、やはり候補者が問われるのは政策だ。

これまでに元防衛相の小池百合子氏やジャーナリストの鳥越俊太郎氏、元総務相で岩手県知事もつとめた増田寛也氏らが出馬を表明している。自民党と公明党は増田氏を推薦し、民進党など野党4党は鳥越氏を支援している。

政策を問われる課題はまず、都政の停滞もあって遅れている五輪の準備だ。競技施設の整備だけでなく羽田空港の機能拡張や都心とのアクセスの改善なども要る。小池氏らが指摘する五輪経費の圧縮も必要だろう。

少子化対策も喫緊の課題だ。都内の待機児童は高水準のままで、出生率は現在も断トツで低い。多くの候補者が公約で待機児童の解消を掲げてはいるが、知りたいのは実現への道筋と具体策だ。

東京では今後、高齢者が急増する。介護や医療を担う人材や施設は足りない。増田氏はかつて日本創成会議の座長として東京で暮らす高齢者の地方移住を提言したが、今も同じ考えなのだろうか。

首都直下地震への備えは心もとない。都内には今なお建物の倒壊や火災の危険性が高い木造住宅密集地域が広がっている。

候補者は五輪後をにらむ中長期的なビジョンも示すべきだ。20年ごろにも東京の人口は減少に転じる。全国から人を吸引して成長してきた東京は新たな成長モデルを求められる。13日に日本記者クラブで開かれた共同記者会見は、この問題で具体論を欠いた。

次の知事はこうした課題に向き合い、都政を着実に前に進める責務がある。それでなくても4年で3回目の都知事選だ。

この点で「(都議会の)冒頭解散」を掲げた小池氏の姿勢は、いささか理解に苦しむ。都議会との対立をあおれば、都政は再び混乱しかねない。

参院選の影響や各党の思惑もあり、候補者が出そろったのは告示直前になった。保守は分裂し、野党では日替わりで様々な名前が浮かんでは消える混迷が続いた。

都知事選は人気投票になりがちだ。都民の生活を守り東京の活力を維持する政策を掲げているのはだれか。有権者は各候補の主張にしっかりと耳を傾けてほしい。

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