2019年5月27日(月)

私たちの1票で日本の針路を決めよう

2016/7/10 3:30
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参院選の投開票日を迎えた。暑い日差しや風雨のなかで支持を訴える候補者を見かけた人もいるだろう。みんなでよく考えて1票を投じることで、日本の針路を確かなものにしたい。

与野党の論戦は最後まですれ違い気味だった。アベノミクスへの評価が分かれる一方、子育てや介護支援などの重点政策は驚くほど似ている。財源への言及はあいまいで、投票の決め手に欠けると悩む人も多いかもしれない。

それでも参院選は衆院選で選択した政権への中間評価として重要な意味を持つ。安倍政権は3年半にわたり経済再生と安全保障の見直しなどに取り組んだ。政策の継続が望ましいのか、それとも大きな変化が必要か。有権者の意思表示が求められている。

選挙の結果は憲法改正の論議にも影響する。与党は衆院で改憲案の発議に必要な3分の2以上を占めている。参院でも改憲勢力が増えれば初の改正に向けて一歩近づく。その是非も争点だ。

最近は投票率の低下が目立つ。衆院選は2012年、14年と2回続けて過去最低を更新。13年の前回参院選は選挙区で52.61%と歴代3位の低さだった。有権者の半数が棄権する状況は民主主義の土台を揺るがしかねず、どこかで流れを変えなければならない。

今回は選挙権年齢が「20歳以上」から「18歳以上」に引き下げられた。投票所への子どもの同伴も全面解禁になった。若い層が積極的に投票すれば、高齢者の影響力が大きい「シルバー民主主義」の流れを変えられる。家族で選挙に行って子や孫に投票する姿を見せるのは、将来の有権者への何より身近な主権者教育となる。

世界の政治は過渡期にある。米大統領選の行方は見通せず、英国は国民投票で欧州連合(EU)からの離脱を決めた。中国などの台頭で世界経済や外交の環境が変化し、政治の難しいかじ取りが求められる場面が増えそうだ。

新たな参院議員の任期は22年夏まで。東京五輪などを経て、少子高齢化がさらに加速していく。どう日本の活力を維持し、社会保障を安定させ、財政健全化にメドをつけるのか。待ったなしで答えを出していく必要がある。

有権者が選挙に背を向けても、政治の結果は必ず自分や子どもたちに跳ね返る。困難な時代だからこそ、1票に託すべき思いは大きいはずだ。

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