2018年1月20日(土)

日本に根付くクラウドファンディング 大手も活用 (藤元健太郎)

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2016/6/19 6:30
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 クラウドファンディングの利用が増えている。インターネットを通じて、事業に小口出資を募る仕組みだ。米国の大手のキックスターターでは10万件以上のプロジェクトが実施され、これまで24億ドル以上が投資されている。米国で資金を集めているプロジェクトを見てみると、どれもプレゼンテーションのレベルがとても高い。

東芝のアルコール検知器は1200万円を集めた

東芝のアルコール検知器は1200万円を集めた

 多くが試作品を動画で紹介しているのだが「こんなものができるならすぐにでも欲しい」と思えるような商品がたくさん並んでいる。しかし、実際のところは成立しないプロジェクトも多い。先ほどの10万件の成功に対して、失敗したプロジェクトも19万件と倍近く存在するのだ。

 最初のプレゼンはうまいけど実際にものが作れない米国に対して、日本のクラウドファンディングでは逆のことが起きているようだ。

 成功率が高く、プレゼンは地味だが完成して送られてきた商品が期待以上に素晴らしかったという評価の商品も多いらしい。国民性の違いもあると思うが、ものづくりの力がまだまだあることの証とも言えるだろう。

 クラウドファンディングでは様々なものが支援案件になるが、イメージとしてはベンチャーが使うという印象を受ける人が多いだろう。しかし日本で注目すべきは大手も含む「新しいものづくり」としての動きだ。

 例えば最近人気を集めたプロジェクトとして、東芝のアルコール検知ガジェット「TISPY」がある。当初目標の150万円の8倍の1200万円以上が集まり大成功となった。

 この製品はスマホと連動してアルコールを検出し、自分に合ったアルコール管理ができるため、お酒に弱い人が多い日本人には「欲しかった!」という声が出ている。

 このプロジェクトは東芝が企画するが、実際の製造責任者としてスタッフ(大阪府門真市)という中堅のメーカーとコラボレーションしている。スタッフは普段から大手家電メーカーの下請けとしてこうしたプロトタイプ開発製造で十分実績のある企業だが、表に名前が出ることは少ない。

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