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尖閣への挑発が危険すぎる

海上警察機関の船が強硬な行動に出るより、軍艦が挑発に踏み切るほうが、はるかに紛争の危険が大きい。中国にはそんな常識も通じないのだろうか。

中国海軍の艦船が9日未明、尖閣諸島周辺の接続水域に入り、2時間以上にわたって航行した。

斎木昭隆外務次官が朝を待たずに中国の程永華駐日大使を呼び、抗議するとともに、ただちに出るよう要求した。異例ではあるが妥当な対応といえるだろう。

接続水域は領海の外側に設けられた「バッファーゾーン」であり、外国船が航行するのは国際法上、違法ではない。ロシア軍艦船も8日夜から約5時間にわたって同水域を通ったが、日本政府は抗議しなかった。

しかし、中国の場合は事情が異なる。尖閣諸島の領有権を主張する中国は、海警局の船を尖閣領海に侵入させ続けている。

これ自体、日本の主権への侵害だが、重武装した軍艦を接続水域に入れたことは、従来の次元を超える危うい挑発だ。

中国が今後、軍艦をひんぱんに尖閣周辺に派遣するようなことになれば、日本の海上保安庁だけでは手に負えず、自衛隊艦船が対応せざるを得なくなる。

自衛隊と中国軍の艦船のにらみ合いが続けば、ちょっとした衝突から、東シナ海の軍事緊張が一気に高まりかねない。

再び、軍艦を尖閣海域に近づけることがないよう、中国に強く求めたい。中国海警局の船による領海侵入もすぐにやめるべきだ。

とはいえ、日本の抗議を受け、中国がすぐに応じるとは考えづらい。日本の最善策は冷静な対応に徹し、中国につけいるすきを与えないことだ。海上保安庁の体制拡充を急ぐとともに、自衛隊と海保の連携も密にしてもらいたい。

気がかりなのはなぜ、中ロの軍艦が似たタイミングで接続水域を航行したのかだ。両国が連携し、日本に圧力をかける構図は避けなければならない。日ロの安全保障対話も深めていく必要がある。

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