/

参院選でアベノミクスに国民の審判を

通常国会が閉幕し、与野党は夏の政治決戦に向けて走り出した。取り沙汰された衆参同日選にはならなかったが、参院選単独でも国民にとって大事な審判の機会であることに変わりはない。何が争点で、何を基準に判断すればよいのか。初めて投票する18歳にもわかりやすい選挙戦を期待したい。

有権者が最も重視すべきは日本経済の先行きだ。安倍晋三首相は記者会見で「アベノミクスを加速させるのか、逆戻りさせるのか」と自ら争点を設定した。

個人消費を腰折れさせないためだ、として消費増税の2年半先送りを表明した。その理由として日本経済は順調だが、世界経済に不安があることを強調した。民進、共産など野党は「アベノミクスの失敗が明白になった」と内閣総辞職を求めている。

どちらの言い分に理があるのかを問う「アベノミクス選挙」である。参院選は政権選択選挙ではないが、有権者も今回の参院選は軽んじずに1票を投じたい。

不安なのは野党も増税先送りを主張しており、違いがはっきりしないことだ。政治はいまだけをみればよいわけではない。財政再建の見通しはどう立てるのか。膨らむ社会保障費の財源をどう手当てするのか。長期的な展望をきちんと示せる政党を応援したい。

2014年の衆院選後に安倍政権が取り組んだ政治課題への評価もしなくてはならない。最も国民的な論議となったのは、安保法の制定だ。国際情勢の変化に対応するため、との言い分には一定の理があるが、国民への説明が十分とはなお言い切れない。

11月の米大統領選の結果によっては日米同盟のあり方を根本から見直すこともあるかもしれない。国際情勢をどう分析し、その中で日本の針路をどう定めるのか。大ぶりな安保論争が必要だ。

憲法改正に前向きな勢力は衆院ではすでに改憲発議に必要な3分の2の議席を得ている。今回の参院選次第で、衆参双方で3分の2に達するかもしれない。憲法を改めるのであれば、どこをなぜ変えるのかをはっきりさせねばならない。とにかく護憲、とにかく改憲の不毛な論議は卒業したい。

今回の参院選から選挙権年齢が20歳から18歳に引き下げられる。若い有権者が加わるのに、目先にばかりとらわれた政策論争では恥ずかしい。日本の将来を見据えた骨太な論戦を望みたい。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン