東北の教訓、熊本へ 自治体職員ら、避難所運営に助言

2016/4/25 3:30
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 熊本県などで続発する地震の被災地で、東日本大震災を経験した東北各地の自治体職員や民間団体が支援に奔走している。避難所運営などで教訓を役立ててもらう考えで、「東日本大震災時に受けた支援の恩返しをしたい」と意気込む。

避難所でおにぎりなどを配る福島県の職員(右)(24日、熊本県嘉島町)

 「おはようございます。元気ですか?」。約600人が避難生活を送る熊本県嘉島町の町民体育館。福島県職員の渡辺真さん(54)が23日朝、ひときわ大きな声を張り上げながらおにぎりや味噌汁を配った。

 同体育館にはテレビが一台も無い。渡辺さんは「避難所は出て行くための施設。情報収集のためにも3~4台設置してみては」と運営責任者に助言した。

 渡辺さんは2011年の東日本大震災時、福島県郡山市や同田村市の避難所運営に約2カ月間従事。「経験を生かし、当時全国から支援してもらった恩返しをしたい」と志願し、熊本入りした。

 避難生活が1週間を過ぎた熊本の被災地では、避難者らのストレスが高まる。避難所運営を担当する嘉島町職員の松永浩典さん(38)は「気分転換や心のケアの方法を教えてもらいたい」と期待を寄せた。

 熊本の被災地で、東北からの支援が目立っている。福島県は24日までに医師や看護師、避難所運営などを手伝う職員ら約50人を派遣、小型テントなど支援物資も送った。宮城県栗原市は熊本県南阿蘇村の要望を受けレトルト食品や日用品を調達し19日から職員を派遣、宮城県南三陸町も保健師らを派遣した。

 岩手県沿岸部の被災者支援に取り組んできたNPO法人「遠野まごころネット」(同県遠野市)は熊本県菊池市などに計1500キログラムの「大槌復興米」を送付。津波を受けがれきとなった地区で実った稲穂をもとに栽培したコメで、事務局の細川加奈子さん(37)は「避難所での炊き出しで復興米を食べ、元気になってほしい」と話す。

 「賞味期限や品目別に物資を仕分けしておくと、不足品が分かりやすくなる」。福島大学災害ボランティアセンターで活動する同大大学院の伊藤航さん(27)は熊本県西原村で避難所の物資管理の方法を村職員にアドバイスした。伊藤さんは「被災経験を持つ自分だからこそ分かる悩みもあるはず」と真剣な表情を見せていた。

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