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米洪水 インフラ遮断 ハリケーン直撃、製油所が停止

2017/8/29付
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【ニューヨーク=高橋里奈】25日深夜に米南部テキサス州に上陸したハリケーン「ハービー」は27日、熱帯低気圧となって大洪水をもたらし、米国第4の都市ヒューストン周辺で被害が拡大した。米当局によると避難者は3万人以上、被災者は45万人にのぼる見通しだ。約250の高速道路や空港、港湾施設が閉鎖。沿岸部の油田地帯も直撃を受け、製油所も操業を停止した。週明けの物流や企業活動への影響は避けられそうにない。

米連邦緊急事態管理局(FEMA)は28日、避難者は3万人以上、救援が必要な被災者は45万人以上にのぼるとの見通しを明らかにした。ヒューストンの市長は同日、救助を求める電話が7万5千件あり、2千件の救助を実施したと語った。

テキサス州のアボット知事は27日、州兵3千人を被災地に派遣。家屋が浸水して孤立した住民ら数千人が救出されたという。米メディアは少なくとも5人が死亡し、十数人が負傷したと報じた。

テキサス州沿岸部は石油や化学が集まるエネルギー産業の一大拠点で、米製油能力の3分の1を占める。ハービーの直撃によって米国全体では製油能力の15%程度が稼働を止めたという。

米石油最大手エクソンモービルは27日、米国内で2番目に大きいベイタウン製油所の操業を停止すると発表した。英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルやブラジル国営石油のペトロブラスも州内の製油所を止めた。従業員を避難させた製油所もある。

ニューヨーク市場に上場するガソリン先物は上昇。期近物は28日午前、一時1ガロン1.74ドル前後と16日の直近安値と比べ1割高い水準をつけた。9月第1週に連休を控え、需給が逼迫するとの観測から買いが入った。沖合の原油掘削施設や湾岸部の運搬施設への被害も確認。被害によっては「回復に1カ月ほどを要する」(石油天然ガス・金属鉱物資源機構の野神隆之主席エコノミスト)。

28日午前の米国株式市場はダウ工業株30種平均が小幅安で推移、下げ幅は一時45ドルに広がった。保険金の支払いが収益の重荷になるとの見方から保険株が下落しているほか、石油関連も安い。

インフラの復旧にも時間がかかりそうだ。ヒューストンでは冠水した道路の水位が下がらず、多くのオフィスビルや商業施設、学校が28日の閉鎖を決めた。港湾施設も安全のため閉鎖を続ける方針。全便を27日に欠航したジョージ・ブッシュ・インターコンチネンタル空港の再開は31日昼以降になる見通しだ。ウィリアム・P・ホビー空港は再開までに数日かかるとしている。

トランプ米大統領は27日、災害対応のテレビ閣議を開催。29日には被災地を訪れ、支援を表明する。ハービーはトランプ政権発足後で初の大規模な自然災害となり、危機対応が試される。

2005年8月に南部ルイジアナ州などで1800人以上の犠牲者を出したハリケーン「カトリーナ」を巡っては、対応が遅れたとして当時のブッシュ(子)政権に非難が集中した。

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