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都の入札改革で意見聴取 「あまりに性急」戸惑いの声

2017/5/16付
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東京都が6月から試行する入札契約制度改革を巡り、小池百合子知事は15日、業界団体の意見聴取に着手した。知事自ら現場の声に耳を傾けたが、試行開始まで2週間余り。同日参加した建設・設備業界からは「あまりに性急」などと戸惑いの声が上がった。改革の方向性に加え、準備・調整不足を問う意見も噴出するなど、多くの課題を抱えた状態で船出することになりそうだ。

入札契約制度改革に係わる業界団体からヒアリングする小池都知事(15日、都庁)

「方針が決まってから説明するのでは順番が逆だ。これまで協力してきたが、これが続くようなら慎重にならざるを得ない」(東京建物解体協会)、「大幅な方針転換なのに説明がなかった。弱者切り捨て、中小潰しという声も出ている」(三多摩建設業連合会)。建設・設備業界の10団体が出席した同日の意見聴取では、小池知事に厳しい指摘が相次いだ。

入札制度改革は落札額上限となる予定価格の公表を事前から事後に改めることなどが柱。予定価格に対する落札額の割合(落札率)の高止まりを是正する狙いだが、現行制度の維持を求める声が大勢を占めた。背景にはかつての激しい価格競争時代に逆戻りすれば、経営が成り立たないとの危機感がある。

都議会にも懸念が広がっている。小池知事と対立する自民党だけでなく、公明党も事業者の声を知事が直接聞く場を設けるよう要望書を提出。小池知事は公明の要望を踏まえ、自ら意見聴取することを決めた。都議選をにらんだ思惑も透けて見える。

準備不足への焦りを訴える声も漏れる。3月末に改革方針がまとまり、業界向けの実務的な説明会を開いたのも4月下旬になってからだ。「本当に6月から始めて混乱しないだろうか」。業界関係者に加え、都庁内の工事発注部局も対応に日々追われている。

15日の意見聴取では東京建設業協会が「改革は大きなパワーや時間を要する。庁内にも十分な体制を整えてほしい」と要望。小池知事や財務局担当者らが苦笑する場面もあった。

都は現場の混乱を防ぎつつ、試行を円滑に進められるか。業界関係者のほか、国や他の自治体も行方を見守っている。

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