マグロやウナギの保護急げ

2014/9/30付
保存
共有
印刷
その他

資源の減少が目立つ太平洋のクロマグロやニホンウナギについて、国際的な保護策が進んできた。広い海域を回遊するマグロなどの乱獲を防ぐためには各国の緊密な協力が不可欠だ。最大消費国の日本が各国をけん引し、資源保護へ導く必要がある。

中西部太平洋域でマグロ類などの資源を管理する国際機関は今月の会合で、成魚になる前のクロマグロ(体重30キログラム未満)の漁獲量を2015年から02~04年平均の半分に削減することで合意した。日本政府が提案し、韓国などの同意を取り付けた。

クロマグロの調査にあたった科学者は、資源量を適正水準まで回復させるには未成魚の漁獲を半分に減らすことが必要だと提言しており、今回の合意は前進だ。

しかし、太平洋域のクロマグロ保護は道半ばだ。太平洋にすむクロマグロの多くは沖縄周辺の海域で生まれ、米国やメキシコ沿岸まで回遊することが明らかになっている。クロマグロ保護の効果を高めるためには、東部太平洋でも同じような漁獲規制が要る。

東部太平洋海域の資源管理機関は10月に米国で臨時会議を開く。7月の会合では、日本が示した未成魚漁獲の半減案にメキシコが反対し、合意できなかった。

メキシコでは日本が買い手となり、クロマグロの養殖産業が盛んになった。12年のメキシコの未成魚漁獲は日本を上回り、太平洋全体の半分近くを占める。メキシコを合意に導くのは、買い手である日本の責任だ。

ニホンウナギでは今月、日本と中国、韓国、台湾の間で初めて国際的な資源管理の枠組みができた。ただ、今回の合意は養殖施設への稚魚供給量の抑制が柱で、日本政府が考えた生産管理を含む幅広い規制より緩い。資源量の回復にはもっと厳格な規制が必要だ。

完全養殖の技術を高め、人工稚魚の供給を増やすのも課題だが、当面は乱獲の抑止が優先だ。水産資源に影響する河川や海洋汚染の防止策も各国で進めてほしい。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]