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教育の情報化をもっと急げ

学校教育の情報化に向け、文部科学省と総務省が新しい実証実験を始めることになった。日本の教育の情報化は経済協力開発機構(OECD)加盟国の中でも最低水準であるだけに、技術の検証だけでなく普及も急いでほしい。

新しい「先導的教育システム」の実験は、クラウド技術を使って学校間や家庭をつなぎ、学習環境の共通基盤づくりを目指すのが狙いだ。1地域4校を1つの単位に全国3地域を選ぶ計画で、9月5日を募集期限としている。

文科省と総務省は今春まで3年間、デジタル教材を使った実証実験を進めてきた。ところがこの間にクラウドやタブレット(多機能携帯端末)などが普及、新たな実験が必要と判断したためだ。

教材をデジタル化するには端末の基本ソフトや記述言語、配信手段などをどうするかといった標準化の問題がある。さらにデジタル教科書を検定制度の中でどう扱うかという難しい課題もある。

ただ、技術の検証は重要だが実験にとどまっていては困る。学校へのパソコン導入は1994年の「100校プロジェクト」が最初だが、20年たった今も普及は十分とはいえない。まして通常教室で生徒一人ひとりがタブレットを使える環境にはほど遠い。

こうしたなか、政府に頼らず、自治体自らが教育の情報化に乗り出す例も増えている。佐賀県武雄市や東京都荒川区、大阪市などの取り組みだ。首長や議会が主導し予算措置などを講じている。

一方、ディー・エヌ・エー(DeNA)などデジタル教材作りに乗り出す企業も増えている。本来なら全国統一展開が望ましいが、技術進歩は待ってくれない。自治体や企業の先進的な試みを全国に広めていく工夫も重要だ。

教育を情報化するには教員の意識改革を促すことも必要だ。デジタル教材で予習できれば、教室ではさらに進んだ学習も可能になるだろう。日本の将来を担う若者たちの学習能力を高めるためにも教育の情報化は待ったなしだ。

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