2019年4月23日(火)

春秋

2014/8/10付
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夏休みに親子で楽しむ人気のイベントに、工場見学がある。お菓子や飲み物から機械、自動車、鉄鋼まで。原材料や部品が製造ラインを流れ、だんだん形になっていく。真剣な表情で見入る子どもたちの後ろから、大人たちが「おー」と歓声を上げる光景も珍しくない。

▼今月初め、特別な工場見学に出かけた。契約社員だった男が冷凍食品に農薬を混入した事件で、7カ月間操業を停止していた旧アクリフーズの群馬工場である。この日はマルハニチロの直営工場として再スタートを切って5日目。ポケットのない作業服にマスクを着用し、ボディーチェックを受けた後、案内してもらった。

▼工場内の部屋を出入りするたび、ヘルメットに付いたICタグをセンサーがチェックする。以前には5台しかなかった防犯カメラは、間もなく172台にまで増やす計画だ。強まる監視への戸惑いもありそうだが、現場からは「ちゃんとやっているということを見てもらった方がいい」との前向きな感想が聞かれるという。

▼ピザの最終工程では、2人の女性が段ボール箱を組み立て、流れてくる商品を点検し、梱包していた。休むことなく、手早く、丁寧に。淡々と作業が進む。私たちの食生活は、こうした普段は目に見えないところで支えられている。安全への取り組みを実感する工場見学で一番心に残ったのは、地道な仕事の尊さであった。

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