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安全性の確保は食品の命だ

おいしい、安い、手間がかからない――。現代の消費者は食品に様々な要素を求める。しかし、何よりも重要なのは、食べて安全なことだ。健康を害するような材料は使っていないと信じ、食品を口にする。その信頼を裏切る事件がまた起きた。

中国の米国系食肉加工会社、上海福喜食品(上海市)が使用期限の過ぎた鶏肉を使っていた問題が発覚し、日本マクドナルドとファミリーマートは加工食品の販売停止や仕入れ先の切り替えに追い込まれた。

上海福喜はマクドナルドグループが品質管理基準に適合すると指定し、ファミリーマートと伊藤忠商事も現地で商品の生産・管理体制を確認したという。それでも不正行為を見抜けなかった。

安全性の確保には地道な努力の積み重ねが必要だ。2008年に起きた中国製ギョーザの中毒事件をきっかけに安全管理を進めたはずの中国で、今回の事件が起きたことを企業は教訓にすべきだ。

工場が国際基準を満たしていても、実際の作業で不断のチェックを怠れば思わぬ事故を起こす。現地の従業員との連携を強め、意識改革に取り組むことも重要だ。

わたしたちが外食店で食べたり店頭で買ったりする食品の多くは輸入品だ。食材は国産でも、賃金の安い中国やタイなどで加工し、日本に輸入される食品も多い。

企業が生産コストの引き下げを狙い、加工拠点を海外に移す行動には理がある。ただし、流通経路が複雑になればなるほど、それに応じた安全管理が求められる。安全性の確保には十分な人手とコストをかけてもらいたい。

国内でも昨年12月、アクリフーズ(当時)の工場で冷凍食品への農薬混入事件が起きたばかりだ。国内の安全管理も厳格にしたい。

提供する食品にどのような原材料や添加物が使われ、どこで生産され、だれが輸入したのか。透明性を高めるための情報表示を、外食産業で進めることも検討課題になる。

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