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すごいジャズには理由(ワケ)がある 岡田暁生、フィリップ・ストレンジ著

音と響きにこだわった解説

(アルテスパブリッシング・1800円 ※書籍の価格は税抜きで表記しています)

モダンジャズの歴史をおいかけた読み物は、すくなくない。このCDを聴きなさいとすすめてくれる本は、たくさんある。ジャズ史上にかがやく巨星たちのおもしろい逸話も、数多く紹介されてきた。しかし、彼らがのこした作品の、どこがどうきわだっているのかを説明してくれる本は、あまりない。くりかえし聴け、聴きこめばわかるという論じっぷりで、多くの本はそこをにげてきた。

これは、音楽学者の岡田がプロのストレンジに、ジャズの勘所をたずねたインタビューの本である。オーネット・コールマンは、なぜあのような音をだしたのか。ジョン・コルトレーンの響きは、何がどう画期的だったのか。そういったことを、わかりやすくつたえようとする。新鮮なエピソードの披露もあるが、音と響きにこだわった解説のこころみである。

岡田の耳にも感心するが、ストレンジの読み解きには、あちこちで目の中の鱗(うろこ)をおとされた。これまで自分は、何を聴いてきたんだろうと反省する。カタカナ表記も、類書の慣例にはしたがわない。マイルスではなく、英語の音に近いマイルズとなっている。これもまた、音へのこだわりか。

★★★★

(風俗史家 井上章一)

[日本経済新聞夕刊2014年6月18日付]

★★★★★ これを読まなくては損をする
★★★★☆ 読みごたえたっぷり、お薦め
★★★☆☆ 読みごたえあり
★★☆☆☆ 価格の価値はあり
★☆☆☆☆ 話題作だが、ピンとこなかった

すごいジャズには理由(ワケ)がある──音楽学者とジャズ・ピアニストの対話

著者:岡田暁生, フィリップ・ストレンジ
出版:アルテスパブリッシング
価格:1,944円(税込み)

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