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重厚長大に偏らぬ経団連に

経団連会長に榊原定征東レ会長が就任した。炭素繊維事業を世界首位に押し上げるなど繊維分野の構造改革でみせたリーダーシップを経団連でも発揮してほしい。

経団連は企業活動への要望を聞いたうえで、政府や自治体に企業が活発に活動するための制度改革などの提案をする役割がある。

そこで大切なのは幅広い業種の意見に耳を傾け、特定分野の企業の利益を優先しないことだ。以前から経団連には鉄鋼など主要メンバーである重厚長大産業の利益が念頭にあるとの指摘がある。特定の産業を擁護しているととられない運営が求められていることを、榊原新会長は認識してほしい。

5月末に経団連など経済3団体がまとめたエネルギー政策への提言では、再生可能エネルギーの拡大が必要だとする一方、固定価格買い取り制度を抜本的に見直すべきだとした。電気代が上がり費用負担が増しているのが理由だ。

コスト増が重荷なのはわかるが再生エネルギーの拡大が必要と考えるなら、買い取り制度の再設計案や代替案を具体的に示せないか。再生エネルギーの明確な普及策を欠いたままでは、重厚長大などエネルギー多消費型産業への配慮があると受け取られかねない。

東証1部上場企業の時価総額はソフトバンクがトヨタ自動車に次ぎ2位だ。経団連はIT(情報技術)やサービス分野の新興企業の声も踏まえて、ビジネスの機会を広げる規制改革などを政府に働きかけるべきだ。

政治との距離の取り方も問われる。榊原会長は政治献金への関与を再開するかどうかを検討するとしている。関与するなら政策の評価基準や献金額への反映の仕方の透明化が欠かせない。昨年、4年ぶりに復活させた政策評価では自公政権の経済政策を高く評価した理由が曖昧だった。説明責任を果たさなければ企業不信を買う。

日中、日韓関係について新会長が、民間の交流を深めることで改善を後押しするとしているのは妥当だ。一つ一つ実行してほしい。

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