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日韓の首脳会談と関係改善への一歩に

米国が仲介役を務める形で、ようやく日本と韓国の首脳の正式な顔合わせが実現した。日韓の本格的な2国間首脳会談の実施と、関係改善への一歩としたい。

オランダでの日米韓首脳会談は、米国のオバマ大統領の強い要請によって開かれた。

日本では一昨年末に第2次安倍晋三政権が発足し、韓国でも昨年2月に朴槿恵(パク・クネ)政権が始動した。それにもかかわらず歴史問題をめぐる対立から、これまで一度も日韓の首脳会談を開けない状況が続いていた。この間に両国関係も大きく冷え込んだ。

米国としては、ともに同盟関係にある日韓がいがみ合ったままでは、中国の海洋進出や北朝鮮の核問題といった北東アジアの安全保障上の脅威に共同対処するうえで大きな支障をきたしかねないとの危機感があったようだ。

現に会談では対北朝鮮政策が焦点となり、地域の平和と安定を脅かす核開発の阻止に向け、日米韓が緊密に連携していくことを確認した。3カ国の外交・防衛当局による安保協議も近く開くという。

北朝鮮はこの首脳会談に合わせるかのように、日本海に向けて弾道ミサイル2発を発射した。北朝鮮の核問題をめぐる日米韓の圧力をけん制したとの見方もある。北朝鮮がさらなる挑発行為に打って出る恐れは十分にあり、警戒は怠れない。日米韓の連携の必要性は一段と増したといえる。

そのためにも日韓の一刻も早い関係改善が欠かせない。まずは米国の労を無駄にせず、こんどこそ日韓の本格的な首脳会談の実現につなげていく必要がある。

安倍首相は先に、日本の植民地支配と侵略を謝罪した村山談話を継承し、従軍慰安婦問題で旧日本軍の関与を認めて謝罪した河野談話も「見直さない」と明言した。朴大統領はこれを評価し、日米韓の首脳会談には応じた。

だが、慰安婦問題などで「誠意ある対応」を求める立場は堅持する。今回の会談でも日韓の歴史問題は取り上げなかったという。日本側の具体的な歩み寄りがない限り、日韓だけの首脳会談には容易に応じない構えとみられる。

両国は近く慰安婦問題を議論する外務省局長級の協議を開く方向だ。この行方が当面の焦点になるだろうが、両首脳は歴史問題だけでなく、安保、経済を含めて多くの懸案が山積みになっていることを忘れてはならない。

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