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羽田の国際便拡大で空の競争力強化を

羽田空港から発着する国際便が今月30日から拡充される。これまで昼の時間帯の国際線は韓国や中国など近距離アジア便が中心だったが、今後は東南アジアや欧州、北米便が登場し、空のネットワークが大きく広がる。

乗客にとっての利便性を高めると同時に、航空会社や空港の国際競争力の強化につなげたい。

羽田は世界でも指折りの混雑空港だが、2010年に第4滑走路が完成して発着枠に多少の余裕が生まれた。国土交通省はその枠を活用して段階的に国際便を増やしてきており、現在は1日50便強の国際便が30日からは90便近くまで増える見通しだ。

これで期待されるのが、乗り換え機能の充実によるハブ(拠点)空港としての実力向上だ。

たとえば全日本空輸や日本航空は、パリやロンドンに向かう欧州便を正午前後の時間帯に飛ばす計画。地方の利用者は当日朝の便で羽田に出てきて、1時間程度の所要時間で国際便に乗り継ぐことが可能になる。

羽田・成田の首都圏2空港体制は乗り換えに不便なのが大きな弱点で、日本の地方空港から韓国の仁川空港を経由して世界に飛び立つ人も少なくない。

国内線の中核空港であり都心から近い羽田発の国際ネットワークの拡充は、外国人観光客の呼び込みを含めて、空をめぐる国際競争で日本が巻き返すうえで大きな意味がある。

むろん他にも課題は多い。航空会社が羽田や成田空港に支払う着陸料はアジアの空港に比べて割高で、引き下げが欠かせない。

空港へのアクセスにも改善の余地がある。JR東日本は都心と羽田を結ぶ新線の開設を検討中だが、ぜひ実現してほしい。

首都圏空港のさらなる容量拡大も必要だろう。20年の東京五輪も見据え、海外の人にもっと日本に来てもらうためにも発着枠をもう一段広げないといけない。

空港の枠拡大によって、格安航空会社(LCC)など新たなプレーヤーの活躍の舞台も広がる。高コスト体質が指摘される既存の航空会社にとっては経営改革が待ったなしの課題である。

世界が緊密に結びつき、ビジネスや観光の人の往来が活発化するなかで、空港や航空ネットワークの重要性は今後ますます高まるはずだ。日本も「空の競争力」に磨きをかけたい。

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