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FX 個人の取引、再び活気づく 短期売買サービス浸透

年末にかけて減少していた外国為替証拠金(FX)取引が盛り返してきた。金融先物取引業協会によると1月の売買高は2カ月連続で増加し、368兆円超と昨年7月以来の高水準となった。年明けに個人になじみの深い円の対ドル相場が急変したのに合わせて、短期売買に戦略を変える個人が増えている。

外国為替市場で年末に進んだ円安・ドル高の流れは、年明けに米景気や新興国の不安を手がかりに一変した。1月初めに1ドル=105円台まで下落していた円相場は2月初めに一時100円台まで円高・ドル安に振れた。年末までは円安・ドル高が一本調子で進んだため取引の機会を失っていた個人も多い。円の予想外の上昇は個人にとって「再び取引に参加する好機となった」(マネックス証券の福島理氏)。

FX取引ではもともと相場の変動率が大きいほど取引が活発になるが、足元の変動率は比較的落ち着いている。過去20日分の値動きからはじきだした円の対ドル相場の変動率は1月の平均が7.92%だった。昨年最も取引高が減った11月の平均は7.50%とあって、大きな変化は見られない。

それでも売買高が増加しているのは個人の間で短期売買が増えているからだ。マネーパートナーズの武市佳史氏は「予想外の相場展開で先が読めず、こまめに利益を確定させる個人が増えた」と説明する。

FX各社も短期売買に適したサービスを提供し、顧客の短期売買増加を後押ししている。ヒロセ通商がシステム自体を短期売買に対応させているほか、サイバーエージェントFXはC-NEX、セントラル短資FXはウルトラFXと呼ばれる短期売買に特化したサービスを提供している。どれも年明けの取引増加が目立ったという。

C-NEX取引では1月の売買高が前年同月比で2倍に増えた。サイバーエージェントFXの遠藤寿保氏は「これまで大量の短期売買取引を拒否された個人が流れてきている」と分析する。

国内では短時間で大量に注文が集中するのを避けるため、昨年夏以降に各社で取引の上限を設けるなどの動きがあった。顧客に提示する為替レートが異常な値になったり、システム障害をもたらしたりする可能性があったためだ。ほかにも大量に入った注文を銀行間市場につなぎきれずにFX会社が損を被る可能性も高かった。

しかし顧客の注文を直接銀行間市場につなぐサービスや、大量注文の高速処理が可能なシステムは浸透してきており、短期売買が再び注目を集める要因となっている。

[日本経済新聞夕刊2月19日付]

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