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大雪対策でも「想定外」なくせ

関東甲信から北海道にかけて記録的な大雪が降り、交通や物流の混乱が続いている。甲府市で1メートルを超えるなど、8道県17地点で史上最多の積雪を観測した。崩れた屋根の下敷きになるなどして死者・負傷者も相次いでいる。

山間部では道路が寸断され、多くの集落が孤立したままだ。高齢者や持病のある人にとって、孤立が長引けば命にかかわる。国や自治体はまず、物資の補給や道路の復旧に全力をあげてほしい。

首都圏でも2週続けて週末の大雪となり、交通機関のマヒなど雪への弱さが浮かび上がった。だが道路に融雪装置を設けたり、除雪車を増やしたりするなどの対策は、大雪の頻度や費用対効果を考えれば現実的ではない。

大事なのは大雪を「想定外」とせず、身の回りの備えをいま一度点検することだろう。

高速道路の閉鎖が多発したのは、冬用タイヤやチェーンを持たない車が動けなくなり、他の車の通行を妨げたのが一因という。チェーンなどの装備は自分の安全のためだけでなく、道路機能を守る上でも必要なことを自覚したい。

駅などで屋根が雪の重みで崩れたり、落ちた雪が通行人を直撃したりする事故も起きている。多くの人が集まる建物では、所有者が安全性を点検する必要がある。

気象庁も警報の出し方を見直すべきだ。数十年に一度の災害が予想されるときに出す「特別警報」は今回発令されなかった。「降雪が丸1日以上続くこと」という基準を満たさなかったためという。

昨年10月に伊豆大島で多くの死者を出した台風災害でも特別警報が出なかった。都道府県ごとではなく、地域ごとにきめ細かく発令するなどの改善が要る。

全国的に毎年の降雪量は減っているが、ひとたび降ると大雪になる傾向が強まっている。地球温暖化の影響で集中豪雨などが起きやすくなる「極端気象」との関連を疑う研究者もいる。「大雪はまれなこと」とたかをくくらず、ひとりひとりが備えを強めたい。

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