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FX、米雇用統計時のバイナリー取引 「サイバー」が値付け見直し

サイバーエージェントFXが、米国で雇用統計が発表される時刻に取引されるバイナリー(2択)オプションの値付けを見直している。1月の発表時から権利行使価格の刻み幅を広げたほか、今後買値と売値の価格差(スプレッド)を決める計算式の変更も検討している。同社のシミュレーションによると、結果的に投資家の多くにとって取引条件が改善される可能性があるという。

サイバーFXのバイナリー取引「オプトレ!」の権利行使価格は6本あり、投資家はそれぞれのコール(買う権利)、プット(売る権利)を取引する。米雇用統計の発表時は相場のボラティリティー(変動率)が高まるため、1月からは通常時よりも権利行使価格の刻み幅を広げた。「相場が大きく動いてもその後の取引の選択肢を残せる」(システム部)という。

米雇用統計の発表時に大きくなるスプレッドについても「見直し余地がある」(同)とみている。同社が過大なリスクを負わないためにする「カバー取引」などのコストを、権利行使価格ごとに厳密に反映させる計算式を検討している。

同社の通常時のスプレッドは権利行使価格にかかわらず約100円となっている。米雇用統計の発表時はこれがさらに広がる。しかし、現在の為替相場からみて投資家に損失が出る可能性が高い「アウト・オブ・ザ・マネー(OTM)」のオプションはカバー取引を急ぐ必要がなく、その分だけスプレッドを縮小できる可能性がある。

米雇用統計の発表時のバイナリー取引の取引高は通常時の数倍に膨らむが、とりわけ予想が的中した場合のペイアウト(払い戻し)倍率が大きいOTMのオプションを買う投資家が多い。このため、権利行使価格にかかわらず一律にしてきたスプレッドを見直せば、全体として投資家のメリットにつながりそうだ。

バイナリー取引は「射幸心をあおる」との批判を受けて昨夏から新しい規制が施行され、取引価格の適正化が図られた。金融先物取引業協会のルールでは「合理的な根拠」に基づく値付けを義務付けている。だが、米雇用統計の発表時など相場が振れやすい時間帯の価格設定をどう調整するか、明確な指針はない。

権利行使価格の刻み幅の変更には「取引の『プラットフォーム』を変えると投資家が戸惑うのではないか」(FXトレード・フィナンシャル)との見方があり、追随する動きは見られない。一方、「スプレッドはできるだけ縮小したい」(ヒロセ通商)というのは各社共通のテーマだけに、サイバーFXの計算式の変更がスプレッド競争の火種になる可能性がある。

[日本経済新聞夕刊2月5日付]

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