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経済でも冷え込む日韓関係

韓国経済は回復基調にあるものの、その足取りはなお鈍い。低成長からの脱却は、2年目を迎える朴槿恵(パク・クネ)政権の主要課題になりそうだ。

韓国銀行(中央銀行)が発表した2013年の実質国内総生産(GDP)の成長率は、前年比で2.8%となった。世界景気の回復で輸出が底堅く推移したほか、政府の景気刺激策もあって民間消費が増えた。GDPの伸び率は3年ぶりに前年を上回った。

今年は3%台後半の成長率を見込んでいる。ただ、不確定要因は多い。とくに懸念されるのは為替のウォン高だ。電子や自動車など主力輸出企業の競争力に陰りが見えており、最大手のサムスン電子は昨年10~12月期の営業利益がほぼ2年ぶりに減益に転じた。

こうしたなか、朴大統領は年初に3カ年の経済刷新計画を打ち出し、規制緩和や起業支援で内需産業を育成する方針を示した。

輸出立国の韓国は一部の大手輸出企業が経済をけん引している。一方で、国内では貧富の格差や若年層の失業問題が深刻だ。新計画の策定は輸出依存の経済構造を見直すとともに、国民の不満を和らげる狙いがあるのだろう。

韓国景気の懸念要因といえば、経済のつながりが深い日本との関係も気がかりだ。昨年は韓国の対日輸出が落ち込み、韓国を訪れる日本人観光客も急減した。昨年1~9月の申告額ベースの日本の対韓投資は約4割も減少した。

日韓は新政権発足後、歴史問題をめぐる対立から一度も首脳会談を開いていない。政治的な関係の冷え込みが経済にも波及しているのは明らかだ。両国の政権はそのことをもっと自覚してほしい。

懸案は歴史問題だけではない。経済でも日韓の自由貿易協定(FTA)交渉の再開、韓国が参加に意欲を示す環太平洋経済連携協定(TPP)交渉での協調など課題は山積みだ。そもそも政治対立が緩和されれば、貿易や投資環境にもプラスに働く。いつまでも、いがみあっている時ではない。

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