2019年4月19日(金)

死なないやつら 長沼毅著  さあ、不思議な生命の冒険へ

2014/1/24付
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(講談社ブルーバックス・900円 ※書籍の価格は税抜きで表記しています)

(講談社ブルーバックス・900円 ※書籍の価格は税抜きで表記しています)

本書の内容は、もともと、「極限生物の博物学」になるはずだったらしい。だが、第1章は「『生命とは何か』とは何か」という、哲学者やメタフィクション作家が泣いて喜びそうな題になっている。また、第3章の「進化とは何か」には、進化論が進化するのだと書いてある。いったい何なのだ、この本は!

当初のテーマは、第2章「極限生物からみた生命」にその痕跡をとどめている。ここでは、文字通り「死なないやつら」がわんさか登場する。「最強生物」として名高いクマムシを筆頭に、摂氏(せっし)122度の熱水でも増殖する古細菌、2万気圧にも耐える大腸菌、タイタニック号の残骸の鉄を食べるバクテリア、さらには、遺伝情報を4つも持っていて、傷ついた遺伝情報を修復できるため、放射線を大量に浴びても死なないバクテリアなどなど。

ちなみに、第4章と第5章では遺伝子と宇宙生命にまで話が及ぶ。ようするに、この本では、極限生物を入口に、著者の生命思想が余すところなく紹介されるのだ。「科学界のインディ・ジョーンズ」の異名をとる著者が、読者を痛快な知的冒険の旅へと誘う。

★★★★★

(サイエンス作家 竹内薫)

[日本経済新聞夕刊2014年1月22日付]

★★★★★ これを読まなくては損をする
★★★★☆ 読みごたえたっぷり、お薦め
★★★☆☆ 読みごたえあり
★★☆☆☆ 価格の価値はあり
★☆☆☆☆ 話題作だが、ピンとこなかった

死なないやつら (ブルーバックス)

著者:長沼 毅
出版:講談社
価格:945円(税込み)

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