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FX 世界で活況、売買高1.7倍に 日本の個人投資家がけん引

世界の外国為替証拠金(FX)取引が勢いを増している。FX調査会社のフォレックス・マグネイトによると、2013年7~9月の売買高は1日当たりの平均で3500億ドルと、前年同期の約1.7倍に膨らんだ。調査を始めた11年4~6月以降で最高となった。

けん引役は世界に「ミセス・ワタナベ」の通称で知られる日本の個人投資家だ。世界のFX取引に占める日本の比率は57%と、前年同期より21ポイント近く拡大した。

国内の主要な店頭FX会社であるGMOクリック証券やDMM・com証券、サイバーエージェントFXは、売買高が前年同期の3倍以上に増えた。米FXCMなど海外の主要なFX会社と比べても増加が目立った。

「相場が動くほど、個人投資家の売買が増える」(サイバーエージェントFXの遠藤寿保グループマネージャー)。日本の個人投資家による活発な売買は、日ごろからなじみが深い円の対ドル相場が大きく変動したことが背景にある。

円相場は7月上旬に1ドル=101円台まで下げた後、8月上旬に95円台に上昇。ところが9月中旬にかけて100円台まで押し戻された。

米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長が5月に量的金融緩和の早期縮小に言及し、新興国の株式・通貨を中心に相場が不安定になった。資産購入額が減額されると、世界的なマネーの流れが大きく変わるとの思惑が広がったためだ。

先行きの米金融政策を巡って一喜一憂する展開が続き、77~80円台で落ち着いていた前年同期とは雰囲気が一変した。

相場が激しく変動すると、それだけ損失を被るリスクが大きくなる一方で、利益を稼ぐ機会が増える。FX取引が「社会的に注目されるようになった」(マネーパートナーズの武市佳史執行役員)こともあって、相場が大きく動いたことをきっかけに、新たに口座を開設する個人投資家も増えたという。

フォレックス・マグネイトのロン・フィンバーグ氏は「主要国に限らず、システムによる自動売買が活発なロシアや中国でも売買高は飛躍的に増えた」と話す。

円は13年12月末にかけて下げ基調を強め、5年2カ月ぶりの安値を付けた。FRBが14年1月からの緩和縮小を決め、日銀による追加の金融緩和観測が根強い日本との方向性の違いが円安・ドル高の圧力を高めた。10~12月もFX取引は活況が続いたようだ。

いまや相場を占ううえで無視できない存在になったFX取引。14年もミセス・ワタナベの動きが注目されそうだ。

(日経QUICKニュース)

[日本経済新聞夕刊1月6日付]

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