2019年1月19日(土)

星の民のクリスマス 古谷田奈月著 父から娘へ 届いた贈り物は…

2013/12/12付
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(新潮社・1500円 ※書籍の価格は税抜きで表記しています)

(新潮社・1500円 ※書籍の価格は税抜きで表記しています)

子供たちにとって、クリスマスのお楽しみといえば、もちろんサンタクロースのプレゼント。

欲しい物の情報がいつのまにかサンタに伝えられ、クリスマスの朝にちゃんと贈り物が届けられている。

考えてみれば不思議な現象だが、それが本書の起点になる。そう、本書は、配達という問題を軸に、メッセージやコミュニケーションをめぐる思索が華麗にくりひろげられるファンタジーだ。

たとえば、ある人からある人へメッセージが送られる。ところが、なにかのはずみで、当のメッセージが行方不明になり、偶然第三者の手によって届けられたりする。

さまざまな不確定要素に満ちたメッセージの配達のなかで親子の間に起こるアクシデントが、取り上げられている。

物書きのお父さんと幼い娘の間で、メッセージが紆余(うよ)曲折の道筋をたどるのだ。

なるほど、クリスマスの贈り物とは、親子間のコミュニケーションの本質を、最も切実に反映しているかもしれない。

可愛(かわい)らしさと不気味さを併せ持つ極上のクリスマス・ストーリーは、本年度日本ファンタジーノベル大賞受賞作品。

★★★★

(ファンタジー評論家 小谷真理)

[日本経済新聞夕刊2013年12月11日付]

★★★★★ これを読まなくては損をする
★★★★☆ 読みごたえたっぷり、お薦め
★★★☆☆ 読みごたえあり
★★☆☆☆ 価格の価値はあり
★☆☆☆☆ 話題作だが、ピンとこなかった

星の民のクリスマス

著者:古谷田 奈月
出版:新潮社
価格:1,575円(税込み)

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